374:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/10(日) 15:38:57.41 ID:+kD5xfkMo
「決めた!」
という叫び声が、教室に入った途端に聞こえた。
タカヤの声だった。俺はまた何か厄介な事態が起こるのかと頭痛を感じる。
375:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/10(日) 15:39:43.14 ID:+kD5xfkMo
何かを言うとろくなことにならない気がしたので、俺は口を挟まなかった。
タカヤの決意は固い。こいつはそんなに先輩が好きなのだろうか。
たぶん違うような気がする。
376:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/10(日) 15:40:14.45 ID:+kD5xfkMo
「朝からなんて話をしてるんですか、きみたち」
後ろから声がして、振り向くと幼馴染がいた。
こういう意味不明な登場の仕方をする奴が多いから、物事が厄介になっていくのだ。
377:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/10(日) 15:40:49.90 ID:+kD5xfkMo
俺はいまいちタカヤの恋心を信用しきれない。
話せるようになった数少ない女子に、優しく接してもらったから、それを恋愛感情と誤解しているのではないか、という気がする。
もちろんだからどうというのではない。そういう形から発展していく関係もあるのかもしれない。
378:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/10(日) 15:41:34.14 ID:+kD5xfkMo
「あーだりー」
タカヤに解放されてから、俺は大きく息を吐く。
379:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/10(日) 15:42:01.27 ID:+kD5xfkMo
この場でする話ではないように思えて、俺は彼女に話しかけるのをやめた。
不意にポケットの中の携帯電話が震えた。
メールだ、と思うが、心当たりがない。
380:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/10(日) 15:42:46.25 ID:+kD5xfkMo
「パパ?」
と幼馴染が俺を見て小首をかしげる。訝るような目で。こいつはいったいどういうつもりなんだ。
381:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/10(日) 15:43:13.64 ID:+kD5xfkMo
「なにはともあれ、仲が良いのはいいことだ」
モスは頷く。こいつはやっぱりどこかずれている。
382:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/10(日) 15:43:40.26 ID:+kD5xfkMo
昼休みに新聞部の部室に行く。タカヤは妙に緊張していた。
幼馴染は「みー」を連れてきた。なぜかはしらない。たぶん先輩が呼ばせたのだろう。
俺と幼馴染は、どうなっても「みー」には気を遣わざるを得ない。
383:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/10(日) 15:44:11.45 ID:+kD5xfkMo
俺はしらんぷりして先輩と話す。
「先輩は、趣味とかあるんですか」
384:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/10(日) 15:44:41.11 ID:+kD5xfkMo
「先輩の恋愛観をお聞きしたいです」
インタビューかよ、とまたモスが言った。タカヤが少しだけ身を乗り出しかけた。
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