681:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/25(月) 21:17:36.90 ID:abHs6vdFo
当然だが、距離があるので会話は聞こえない。どうもお互い緊張しているようには見える。
「こんな寒い日にこんなに人がいるなんて」
682:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/25(月) 21:18:12.66 ID:abHs6vdFo
「あいつらジュース買ってるな」
タカヤにあらかじめ聞いていた映画のチケットを購入し、俺とモスはふたりの様子を遠巻きに眺める。
と、不意にうしろに衝撃があった。何かがぶつかってきたらしい。
683:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/25(月) 21:18:38.31 ID:abHs6vdFo
「なにやってんの?」
と問いかけると、「いや、べつに……」と返される。
684:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/25(月) 21:19:04.34 ID:abHs6vdFo
「そろそろ始まるよ」
と妹が幼馴染に声を掛ける。
ということは、俺たちも時間なわけだ。見れば、例のふたりは入場している。
685:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/25(月) 21:19:32.80 ID:abHs6vdFo
どうせ映画を観ている最中は声も言葉も交わさないわけであって。
俺は今朝は眠かった。だから寝たい。寝よう。
686:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/25(月) 21:20:01.10 ID:abHs6vdFo
隣の席のモスを見ると、どうやら熱心に見入っているらしい。
タカヤと「みー」はというと、ここからは後ろ姿なのでよくわからないが黙ってみているようだ。
妹と幼馴染を探そうとしたが、振り返らなければ見えない位置だったので自重した。
687:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/25(月) 21:20:27.35 ID:abHs6vdFo
なんやかんやあった末に、結局主人公は友人と分かり合うこともなく、女とだらだらとした生活を続ける。
しかも周囲から認められるわけでもない。鬱屈とした生活態度。
最後、堤防の上を、手を繋いで二人は歩く。薄曇りの空の下、犬の散歩をしているおじいさんとすれ違う。
688:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/25(月) 21:20:56.72 ID:abHs6vdFo
「どうしてです?」
「これ以上つけまわす必要、なさそうだよ。ふたりとも普通にリラックスしてるように見える」
689:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/25(月) 21:21:22.56 ID:abHs6vdFo
「なんか、羨ましいところでもあるの?」
「まぁ、そうですね」
690:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/06/25(月) 21:21:48.37 ID:abHs6vdFo
671-2 都合の悪いは → 都合の悪い話は
つづく
691:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage]
2012/06/25(月) 21:39:44.12 ID:iadxMsn1o
乙乙
試合は続くんだろうか
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