859:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/05(木) 17:09:51.25 ID:5zJPOgVlo
彼女は俺を好きになったりしないだろう。こんな馬鹿でマヌケでゴミみたいな人間を。
どうしようもなく逃げてばかりの人間を。
そのことを期待するのは愚かだ。だから口を噤んでいた。
俺はどうしようもなく恐れている。現状が壊れてしまうことをとにかく恐れている。
それと同時に、壊れることを望んでもいる。アンビバレンスな感情。
もうおしまいだ。時間切れだ。
俺もまた、疲れたのだ。これから先は機械のように生きればいい。
呼吸をするだけだ。難しいことは何も考えなくていい。
さっきから自分のことばかり考えている、とふと思った。
――いや、最初からずっとそうだったのかも知れない。
だってそうじゃないか? と俺は自問した。
他にどうしようがあるっていうんだ? たとえば誰もが納得できるような話になりえるのか?
ありえない。誰にとっても爽快な終わりなんて。最初からそういう類の話なのだ。
最初から、そういう種類の人間なのだ、俺は。
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