963:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/12(木) 16:04:33.57 ID:00tcio17o
「……迷惑は、掛かるかもしれないけど」
妹はつぶやく。
ヒートアップしたと思うと、急に落着きを取り戻したり、妙に不安そうな声を出したり。
964:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/12(木) 16:04:59.35 ID:00tcio17o
どうせ、と妹はつぶやく。
「どうやったって、上手くいきっこないんだから」
965:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/12(木) 16:05:25.77 ID:00tcio17o
俺は、根本的に、自分という人間に対して信頼を置いていないのではないか。
だからこんなふうになるのではないか。
966:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/12(木) 16:05:51.56 ID:00tcio17o
口を開く。震えている。でもそんなのは当たり前のことなのだ。
当たり前のことを恐れて、逃げていると、そのうちいろいろなしっぺ返しを食らう。
今日のように。
967:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/12(木) 16:06:23.10 ID:00tcio17o
「違う。そうじゃない。俺にとってお前は妹であると同時に女だから、見れないとか、どっちが先とか、ないんだ」
「どういう意味?」
968:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/12(木) 16:06:59.38 ID:00tcio17o
「今のままじゃお前と一緒になったところで、ダメになるだけだって思う」
「一緒になるって」
969:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/12(木) 16:07:27.43 ID:00tcio17o
妹は少し苛立ったような声をあげた。
「ていうか、誰も兄さんに甲斐性なんて期待してない!」
970:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/12(木) 16:08:08.01 ID:00tcio17o
「……いや、シンプルだったんだよ。で、だ」
「……“で”、って、なに?」
971:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/12(木) 16:08:33.74 ID:00tcio17o
「まともに生きることに対してのあこがれも、ないではない」
「まとも、って?」
972:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/12(木) 16:08:59.95 ID:00tcio17o
「で、だ」
「まだあるの?」
1002Res/524.24 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。