166:箱庭の魔女[saga]
2012/07/11(水) 22:56:57.83 ID:qQjvGW6F0
まどか「…………」
さやか「…………」
まどか「…………映画とかでさ」
さやか「…………」
まどか「天井を開けて外に出るけどさ」
さやか「…………」
まどか「無理だよね」
さやか「…………天井にドアないじゃん」
まどか「…………」
さやか「…………」
まどか「…………」
さやか「…………一応やってみよっか」
まどか「………………うん」
あれからどれくらいの時間が経ったのか、私にはわかりません。
私達はいつの間にか口数も少なくなり、この状況を打破する気力などとうに枯れ果ててしまいました。
ただ文明の利器に照らされながら生命の脈動を感じつつ、たまに何かを口走りながら待つことだけが、私達にできることでした。
来るかどうかも分からない一縷のレスキューを待ち望むだけが、私達に残されたたった一つの道しるべとなっていたのです。
さて、そんなことを話しているうちに、私は昔見た映画の話をポツリと漏らしました。
さやかちゃんが立ち上がったので、釣られて私も腰を上げます。
陰険な空気とは真逆の、軽快な音が私の背中辺りから聞こえました。
もう少しでお婆さんになるところかと思いました。
兎にも角にも、早速私達は、天井を調べてみることにしたのです。
まどか「…………」
さやか「…………」
まどか「…………さや……ちゃ…………」
さやか「…………」
どうして私が下なのでしょうか。
795Res/559.91 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。