464:幸せの味[saga]
2013/07/01(月) 23:42:17.13 ID:zo/zVMQg0
「ん、毎度」
店を出れば異世界に来たような喧騒に包まれ、昼間の眩しさもあって杏子は眉を顰める。
不自然なくらい自然に、この周りには人が寄り付いて来ない。
視界に入ってすらいないのではないどころか、存在すら認知されていないのではないだろうか。
杏子は振り返り、店の扉を見る。
明日にでも無くなりそうな、儚い陽炎のような入口。
次に来る時は、
願わくば、
家族を連れて―――――。
不思議とそんなことを思っていた。
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