340:最終章 王女編「気高き乙女達」 ◆a6qh.01v1w[saga !桜_res]
2012/06/09(土) 01:18:09.45 ID:mcLgH+pT0
「予には一切の魔法は効かぬ」
突然、魔王は言いました。
「そこの妖精は、魔法を使う気のようだがな」
「ち…超ばれてます! なんで…」
絹旗は、無意識に一方通行から送られた腕輪に触れました。
「きぬはた! もう…魔法は使わないで…おねがい」
姫は、目に涙を浮かべていいました。
絹旗の手に姫が指を添えると、オパールから雫のように光が零れます。
「妖精王……あやつには何度か煮え湯を飲まされた事がある」
魔王は珍しく、苦々しい表情をしました。
「超さっすが一方通行さまっ!」
絹旗は自分の事のように得意げです。
「だが、今度は女子供を送って高見の見物か…。
あやつも、所詮その程度。器が知れたな」
「むきーっ!! 一方通行さまは超此処にいるんですよっ!!」
絹旗は、左腕の太陽の腕輪を指差しました。
「風の妖精・絹旗最愛、お前は【妖精機関】の核。
殺しはせぬ、安心するが良い」
言葉とは裏腹の、切り捨てるような冷たい声です。
「死ンでも、あなたの手助けなンか超しませンよっ!」
「きぬはた、死ぬなんていわないで、もう…」
「ご…ごめん姫」
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