過去ログ - P「お前の夢にはついていけない」律子「……そう」
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70:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/07/14(土) 17:42:05.57 ID:5zWTHaLqo
「なに……これ……」

 気まずそうな顔の亜美から雑誌をひったくるようにして取りあげ、765プロの特集とも言える記事を読み進めていく律子。
 だが、その青ざめていた顔は、段々と恐怖だけではない複雑な感情に覆われていった。

以下略



71:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/07/14(土) 17:43:00.07 ID:5zWTHaLqo
「それよりも」

 ずいと身を乗り出して伊織は言う。その腕に抱えられた兎がひょこひょこと足を揺らしていた。

「いかに煽りとはいえ、律子の後継者だとかいう発想が出て来る、そのことのほうが重大だと私は思うの」
以下略



72:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/07/14(土) 17:44:21.13 ID:5zWTHaLqo
「でも、この世に一人だけ、彼らを一群として扱える人間が居る」

 伊織の鋭い視線を受け、律子は深く腰掛けなおし、そして、ふうと息を吐いた。

「私に、かつてのファンを誘導しろって? 辞めたばっかりだっていうのに?」
以下略



73:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/07/14(土) 17:45:11.61 ID:5zWTHaLqo
 柔らかなピアノの音律が、ほのぐらい店内をたゆたう。
 グラスを傾けながら、チーフは何処かで聴いた曲だと思っていた。ただし、曲名までは出てこない。
 如月千早と共に渡米した友人ならば、きっとすぐに曲名も作曲者も教えてくれただろう、と彼はふと考えたりする。

「気に入ってくれましたか? このお店」
以下略



74:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/07/14(土) 17:46:12.47 ID:5zWTHaLqo
「それがプロデュースの醍醐味、ですか?」
「そうかもしれませんね。
売り上げとかライブの成功とか、最終的な結果のほうが、アイドルにとっては実感あるでしょう。でも、俺たちにとって、そういうのは、
嬉しいのは嬉しいんですけど、結果が出て安心って感じのほうが強いものです。事務方だってそうでしょう?」

以下略



75:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/07/14(土) 17:47:02.76 ID:5zWTHaLqo
「答えたくありませんか?」
「いえ、そうでもないんですが。なんと言えばいいのやら……と」
「素直に全部言っちゃえばいいんです」

 ぴしゃりと言う小鳥の様子に、男は小さく笑う。それから、グラスに口をつけて、ぐいと酒を喉に流し込んだ。
以下略



76:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/07/14(土) 17:47:49.74 ID:5zWTHaLqo
 だが、一転、彼は全ての表情を消すと、空になったグラスを手の中で玩ぶ。

「そう……俺たちは、二人三脚のパートナーなんです。けして、師弟じゃない」
「師弟じゃない、ですか」

以下略



77:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)
2012/07/14(土) 17:50:02.74 ID:5zWTHaLqo
本日は以上となります。
色々と忙しい状況でして、下手をしたら次回は8月にずれこんでしまうかもしれませんが、もしよろしければ、おつきあいいただけると幸いです。


78:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/07/14(土) 18:14:00.80 ID:rHhXlKilo
面白いよ。続き期待してる。


79:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/07/14(土) 19:03:33.71 ID:C/fZznM6o
ええやん


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