過去ログ - 天海春香「私のプロデューサーさん」
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10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/07/22(日) 00:07:39.04 ID:ze0PAYTP0
「…よし、と」

チューニングが終わったのか機械を置くと、突然プロデューサーさんが言った。

「さて、春香。歌おうか!」

ジャン、と音が響いた。

その後に続いたメロディは以前私が好きな曲の一つに挙げていたもの。

アコースティックギター一本だから少し曲調は違うものの、間違いなくそれだった。

でも、何で突然こんなことをしたのか。分からない。

「あ、あの」

「いいからいいから」

弾き続けるプロデューサーさん。

(…ええい、いいや歌っちゃえ)

開き直って、歌い始める。

プロデューサーさんも私の歌に合わせて、乗ってきてくれた。

声が重なる。

ギターと歌が絡みあう。高翌揚していくリズム。

「胸を張って歩けよ」

何も考えないで、ただ歌う。

「前を見て歩けよ」

声を張り上げ、無茶苦茶なフリをつけて。

「希望の光なんて」

久々にお腹の底から声が出る。

私とプロデューサーさんだけがここにいる。

歌を、唄う。

「無くったって いいじゃないか!」

声が重なって、…はっ、と気付いた。



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