57:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/28(土) 23:07:04.92 ID:UV+Tamzdo
すると、プロデューサーは大きなため息を一つついて言う。
「わかりましたよ。その代わり、高くつきますよ?」
どうやら女の武器がきいたようだ。
58:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/28(土) 23:07:50.27 ID:UV+Tamzdo
女だってこれくらいの年になれば、
そこそこのお値段でいいネタを出す回らない寿司屋くらい知っているのだ。
小鳥は握りこぶしを作って胸をたたく。
59:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/28(土) 23:08:25.20 ID:UV+Tamzdo
***
「いい感じのお店ですね」
60:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/28(土) 23:09:33.58 ID:UV+Tamzdo
[声を無くしたのは、
プロデューサーさんが言った通り
不安やストレスが原因らしいんです。
でも心当たりがなくて…]
61:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/28(土) 23:11:09.87 ID:UV+Tamzdo
ストレスはともかく不安なんていくらでもある。
独身、貯金は最低限。交友関係のある男性はなし。
勤めるところはいつ廃れてしまうかわからないような芸能事務所。
62:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/28(土) 23:12:04.30 ID:UV+Tamzdo
―――プロデューサーさんはどうなんだろう。
皿に並べられた寿司を淡々と食べ進める
プロデューサーを見てみる。
63:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/28(土) 23:13:55.43 ID:UV+Tamzdo
[プロデューサーさんは不安とかなさそうですよね?]
「ええ、特にはないですね」
そう即答した。
64:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/28(土) 23:15:57.35 ID:UV+Tamzdo
[少し冷たいんじゃないですか?]
「そうかもしれません。
でも彼女たちや社長に求められていることは
ある程度できているつもりです」
65:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/28(土) 23:18:08.10 ID:UV+Tamzdo
[ステップアップとか考えてないんですか?]
プロデューサーの仕事ぶりというのはあまり見たことがなかったが
何と言ってもアイドルたちを成功させた、という実績があるのだ。
66:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/28(土) 23:19:35.31 ID:UV+Tamzdo
「地道にこのまま仕事を続けられれば、
自分で事務所を立ち上げるくらいのことはできるかもしれませんね。
でもその分責任も重くなるんで、やりたいとは思いません。
うちの社長みたいに能天気に構えられればいいんでしょうけど」
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