67:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/28(土) 23:21:32.01 ID:UV+Tamzdo
「でも、これからの人生を悲観しているわけじゃないんです。
東京には見るものがたくさんありますしね。
演じる側じゃなくて『いい客』でいられればそれでいいんですよ」
それがこの前の意味不明な言葉の意味か。
68:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/28(土) 23:22:57.67 ID:UV+Tamzdo
[ただのお客さんでいいんですか?]
「はい、東京には見るべきものがたくさんあります。
こういう仕事をしているのだからなおさら見るべきものは多いです。
つまらない奴にはブーイングを浴びせて退場してもらって、
69:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/28(土) 23:23:48.40 ID:UV+Tamzdo
「実は俺、小さな雑誌で小説のレビューを書いてるんですよ。
全然金にならないけど、それが楽しいんです。
明日その締め切りなのにまだほとんど手付かずなんですけね」
[だからさっき断ろうと?]
70:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/28(土) 23:24:38.15 ID:UV+Tamzdo
「それに、アイドルが話し相手になってくれるんですからね。
こんなに他人から羨まれることもないでしょうし」
ちくりと心が痛んだ。
71:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/28(土) 23:25:33.51 ID:UV+Tamzdo
「あれ、音無さん泣いてるんですか?」
自分でもよくわからなかった。
ちょっと高めな寿司屋のカウンターで
72:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/28(土) 23:26:12.45 ID:UV+Tamzdo
ここしばらく、
一人で出社して
一人で仕事をこなして、
一人で帰っていたことを思い出す。
73:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/07/28(土) 23:26:28.28 ID:lQS0GeO6o
>「副業がなきゃ、プロデューサーとしてやっていけませんよ」
ワロタ。せやな
74:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/28(土) 23:27:21.40 ID:UV+Tamzdo
「大丈夫ですか?」
小鳥は首を横に振ることしかできなかった。
涙は相変わらずあふれ出てくる。
75:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/28(土) 23:28:54.81 ID:UV+Tamzdo
「気分が悪いなら、店でましょうか」
小鳥は首を横に振ると、しばらく放置していたシマアジを口に押し込んだ。
この店で二人分の代金なら小鳥の一週間分の食費と同じくらいになるだろう。
76:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/28(土) 23:30:10.95 ID:UV+Tamzdo
それで出てきた赤貝、アナゴやイカを食べると
ゆっくりと大トロとウニを味わう。
涙は収まったが後悔の念でいっぱいだった。
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