過去ログ - 恒一「『ある年』の3年3組の追憶」
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12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/08/06(月) 21:11:45.23 ID:4DOG5YTr0
ところが、そんな俺が積み重ねてきた努力を全否定するような存在が、
今のクラスにはいるのだった。

勅使河原と風見の腐れ縁の話は、いつしか進学する高校の話になり、
勅使河原はその男にも、その話題を振った。

「で、サカキはどうすんだ高校?東京に戻るのか?」

「うん、来年の春には父さんが帰国するし」

「あっちの私立に?」

「うん、たぶんね・・・」

と、その時

「その手があったか・・・」

赤沢さんがこの話に乗ってきた。

「なんだよ、その手って?」

「私も東京の私立に行こうかな。恒一君はなんて学校に行くの?」

「え、K高だけど」

「K高か・・・」

「あ、赤沢さん、東京へ行くの?」

話を聞いていた俺は、思わず冷や汗を浮かべた。
顔も青ざめていたことだろう。
そんな俺に気づくこともなく、赤沢さんは少し顔を上げて嬉しそうに呟いた。

「東京なら、一人暮らしかなぁ・・・」

俺は思わず、そいつを睨み付けた。
もっとも彼は全然気づいていないようだが。

例の転校生、『サカキバラ』恒一。

東京の有名な大学教授を親に持つ、いいところの坊ちゃんで、
自身もエレヴェーター式の私立の中学校に通っていたらしい。
おまけに人当たりが良く、話によると料理も得意だという。
しかも、ジャニーズのアイドルのような美形だけあって、
女子生徒も興味津々だった。


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