過去ログ - 恒一「『ある年』の3年3組の追憶」
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27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/08/06(月) 21:23:06.65 ID:4DOG5YTr0

昼休み、前島や川堀とだべっていた俺のところへ、
榊原が血相を変えてやって来た。

転校生の榊原恒一。
昨日、姉貴が言いかけていたが、やっぱりこいつが絡んでいたのか・・・
今朝からなんとなく、注意しておこうと思った矢先、

「水野君、君のお姉さんが大変なんだ!なんかあったみたいで・・・」

「何言ってんだよ、お前。わけ分かんねぇ」

「そ、そうだ。電話していたら急に・・・」

案の定、榊原と何かあって、姉貴はこの間からなにか探ってたのか。

「お前さ、姉貴に余計な話、吹き込むなよ。迷惑してんだよ、俺」

俺は思わず、声を荒げてしまった。
後からやって来た、赤沢と勅使河原も俺の剣幕にたじろいでいる。

その直後、まだ5時限目まで時間があるのに、
久保寺先生が教室に入るなり、俺を呼び出した。

嫌な予感しかしない。

「水野君、君のお姉さんが病院で・・・」

やっぱり、何かあったんだ。
さっきの話からある程度覚悟はしていたが、
心の中で落ち着けと言い聞かせながら、先生からの話を聞いた。

病院デ事故ガアッタ。
午後ノ授業ハイイカラ、スグ病院ニ行クヨウニ。

その時、俺が思い出したのはあの桜木の事故だった。
桜木は母親の事故を聞いて、急いで教室を飛び出したその直後、
階段から足を踏み外して、その拍子で傘が喉に刺さり、そして・・・

自分も、連鎖するように死ぬんじゃないかという恐怖が全身を包んでいた。

そのため、これほど周りに注意して、慎重に行動したことは後にも先にも無いだろう。

急がなきゃいけない、けど絶対に慌てず周りに注意を払って。
俺は病院へ向かった。



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