過去ログ - 恒一「『ある年』の3年3組の追憶」
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63:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/08/06(月) 21:52:48.57 ID:4DOG5YTr0
◆No.21 Naomi Hujimaki
8月7日、金曜日の晩のこと。
明日はうちの部の浅倉が、ソフトテニスの全国大会に出場するため、
部活のみんなで、東京に一緒に行って応援することとなっている。
その準備に大わらわだった。
「着替えもちゃんと用意したし、時間があったらどの辺りを回るか、
ガイドブックも入れといたし・・・」
浅倉はテニス部のエースで、市内はおろか県でも指折りのテニスプレイヤーで、
将来はプロ入りも考えてるのだという。
実力がごくごく平凡なアタシとは大違いだ。
そう言えば、以前同じ苗字の先輩がいたような気がする。
おととしのことがうろ覚えというのも変なので、
本当に気のせいだけなのかもしれないが。
ソフトテニスを始めたのは
それこそ今の部活を入ってからで、全くの素人である。
それまでアタシは中学で少し荒れていた。
アタシは小さい頃からモデルの雑誌を読みふける少しませた子で、
109でスカウトされて、いつかファッションモデルになる夢を持っていた。
でも、牛乳を毎日飲んだにもかかわらず、小5の時に身長が止まってしまい、
ファッションモデルの夢が絶たれてしまった。
目標を見失った私はやけになって、
今のクラスでも一緒のナベやキョウコと共に、悪さばかりしていた。
そんなアタシを当時のテニス部の先輩が、アタシのすばしっこい動きを見て
うちの部に入らないかと薦めてくれた。
面白いこともなかったし、興味本位で入ったソフトテニス部で、
アタシは一心不乱に打ち込むこのスポーツが気に入り、
気がつけば、飽きっぽいアタシが三年間もよく続けてこられたのだと思う。
中3なっても、今のクラスでもマイペースに過ごしてることには変わりない。
すぐ後ろの席の恵との出会いは、ある種のカルチャーショックだった。
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