過去ログ - 燈馬「おはようございます」可奈「はい、お弁当」
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202:燈可奈弁X ◆WxhrC2Qhtw[saga]
2012/10/04(木) 15:21:28.91 ID:QfLwWP+R0
>>201

「不可能を除外していって、残ったものが真実。どんなに信じられなくても、ですか」
「そう。だけど、論理的に可能であり他に考えられない、とは言っても心証を無視する事は出来ない。
それも一つ一つ、あなたが何者かを調べていく中で、何とか自分の心証と折り合いを付ける事が出来た」

「そうですか。僕が殺人鬼である事を納得していただけたと言う事ですか」
「そんなものは存在しません。只の人間ですよ。
細い綱を渡っている只の人間、その僅かなブレの違いを見分けるのが私の仕事です。
私には把握出来た。Xは燈馬想、Yは水原可奈。
問題はZ、Zとして表現していた事が誤りであった、その事を理解しました」

「理解して、そして、どうするんですか?」
「報告します。そして、日本の警察と使える民間調査を総動員して立証する。
私と、私の依頼主が首を賭けて対処すればハッタリでは済まないと、それはご理解いただける筈です」
「賭けますか?」

「私は賭けます。その価値はある。
率直に言います。私にとって、調べる側に身を置いて以来、最強の相手との勝負です。
そして、私の依頼主もそうする筈。後顧の憂いを残さないためにね」
「あなたが自爆するのは勝手ですが」

夜闇の中、いつしか上に向かう階段を通りすぎたナオミに、想は静かに歩み寄る。

「そんな妄想に付き合わされるこちらはいい迷惑ですね」
「これが妄想であればそういう事になりますね。
しかし、私は勝利を確信している」
「なぜ?」

「燈馬想と水原可奈であれば、富樫慎二が殺害されたとして警察が捜査を開始して以降、
あなたは彼女から相談を受けている筈。警察による捜査のポイントはハッキリしている。
で、あれば、あなたは有力なカードを持っていた筈。
にも関わらず、延々と続く与太話を我慢して今に至るまでそれを口にしなかった。
その理由はただ一つ、それが無効化されている事を一番最初に知っていたから」
「どうしたものですかね」

想は、そう言って後頭部に爪を立てた。

「私は、あなたに自首を勧める」
「自首ですか」
「ええ。警察に出頭して真実をありのままに告白して欲しい。
既に起きてしまった事件侵してしまった犯ちである以上、それが誰にとっても最善です」
「一般論として今の文言を解釈した場合、その通りの結論になります」


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