20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]
2012/08/13(月) 00:12:16.56 ID:tuKYVoTuo
おつかれさまでした。余裕がありましたらまとめスレに転載もよろしくお願いします。
yy46.60.kg
では、◆7az9zC1iQsさん投下どうぞ
21:聖娼婦るなるな 1/6 ◆7az9zC1iQs
2012/08/13(月) 00:15:28.83 ID:x3dEhYxz0
僕のような強欲な愚鈍にとって、他者とコミュニケーションをとろう?とする?手段はほぼ三つに限られる。
1.呻き声をあげる
2.血を流す
3.無意味な物語を作る
これだけだ。呻き声をあげる、というのはまさにそのままだろう。血を流す、というのは、ただ自身が思うもっとも重い鈍器で自分を殴ろうとすること
22:聖娼婦るなるな 2/6 ♯はみ出る
2012/08/13(月) 00:17:53.84 ID:x3dEhYxz0
「いつも通り、お祈りだ。でも、同生たちの間での夏祭りがあるらしい。そっちにいこう」
同生というのは父さんと僕の信仰している宗教での他の信者の呼び名だ。今はその集会へ行く夜道の途中だった。ポスターを照らす電灯には集まった蛾が
くるりくるりと奇妙に踊っていた。
「へー、蛾も盆踊りをするんだな」という明るい声が脳内で再生された。笑い声つき。母さんの笑いと声だ。もう一年前の会話なのに良く覚えている。
覚えてるのは、きっと、その直後に母さん自身が踊ったからだ。ばかばかしく、蛾が踊るように倒れたからだ。倒れ、頭をコンクリートに強打し、地面に
23:聖娼婦るなるな 3/6 ♯はみ出る
2012/08/13(月) 00:19:44.64 ID:x3dEhYxz0
玄関からはずっと長い廊下が見えている。しかしその壁には、辺り一面びっしりと様々な色で二重丸が書かれている。赤、青、紫、黄色とどぎつい色で
だ。その奇妙な廊下にいつもながら圧倒された僕は、廊下の奥にある人を探す。いた。十三才。聖女。
いや、ただの少女。手を振るこの笑顔の持ち主はただ一人しか居ない。
ーーるなるなだ。
「あ、ギックンとおじさん! もう集会始まるよー」
24:聖娼婦るなるな 4/6 ◆7az9zC1iQs
2012/08/13(月) 00:22:39.49 ID:x3dEhYxz0
「でもどーせなんだしさ、プレゼントぐらいもらっておけばいいのに」
ぷくー、と口を膨らます。
「どうせ、明日使うのに」
そうだ。るなるなは、コレ、の扱いに慣れている。クーラーが聞いてないせいか、ぴらぴらとはためかせ小さすぎる団扇がわりにしているほどだ。
るなるなは、信者の相手をしている。祈祷という理由で。信者たちの欲望とういう毒を消す為にだ。
25:聖娼婦るなるな 5/6 ◆7az9zC1iQs
2012/08/13(月) 00:25:04.59 ID:x3dEhYxz0
「でしょー。じゃなくてさ、ギックン。わたしを犯さないといけないよ。あのね。そうじゃないといられなくなる。わたしは、るなるなは、もっとギック
ンと話したいよ? なんてことないじゃない。?君のお父さんだってやってること?だよ?」
違うんだ、父さんもやっていることだからやりたくないんだ。そう言いかけて止まる。もっと、言わなければいけないことがあったからだ。
「大丈夫、しなくても一緒にいれる」僕は彼女の瞳を見つめる。
「なんで、絶対に無理だよ? 欲望で汚れてるって言われて、ここどころか集会にもいけないかも」るなるなは心配そうな顔をしている。
26:聖娼婦るなるな 6/6 ◆7az9zC1iQs
2012/08/13(月) 00:26:09.22 ID:x3dEhYxz0
今僕は、職場での知り合いに紹介してもらってシナリオライターなんてものをやってる。
一応、食べていける程度には売れていた。きっとそれは、キャラクターなんてものを信じていないからかもしれない。道具のように登場人物を動かせた。
それか、いろいろと宗教知識があったからかもしれない。宗教の知識はいろいろな物語の下敷きになる。
ーーけど、僕は神を信じてない。だから、キャラクターなんてものは泥人形にしか感じない。
僕は昔から神はいないと思っていた。なんでって? そんなの、バイクにのった坊さんを見れば分かる。
27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]
2012/08/13(月) 00:27:37.03 ID:tuKYVoTuo
おつかれさまでした。余裕がありましたらまとめスレに転載もよろしくお願いします。
yy46.60.kg
私は何も見ませんでしたが、念のためを考えるのならば
後で別トリで一度書き込んでおいたほうがいいかもしれません。
28: ◆/sLDCv4rTY
2012/08/13(月) 00:28:55.11 ID:x3dEhYxz0
別鳥でやろうとしたらあこれだよ!
しないだろうが一応優勝したときの鳥おいときます
29:守護女神伝説1/7 ◆InwGZIAUcs
2012/08/13(月) 00:31:13.07 ID:WuEBCDCV0
それは俺が旅をしていた頃の話。やっと一人前の剣士になった矢先の事。
幾重にも重なる波のように怒号と足音が聞こえたのは、不運にも昼食を食べているときだった……。
いきつけの店は所々泥で固められた壁の頼りない家屋だが、紛いなりにも建物だ。店内に入れば安全かとたかをくくる。
俺は特性の豚パスタを口の中に詰め込んだ。その独特の風味の油分を楽しもうとした瞬間である。
30:守護女神伝説2/7 ◆InwGZIAUcs
2012/08/13(月) 00:31:56.00 ID:WuEBCDCV0
鋭い目つきにオールバックを決め込んだ男はしばらく忘れられそうに無い殺気を放っている。
同時に腰にかけられた豪奢な剣に目をやる。知らないこの界隈で知らぬ者などいないだろう。子供は憧れ、大人は
恐れる英雄騎士の剣だ。正義の使者といわんばかりに国家の紋が柄の先に刻み込まれている。
「さあ姫様、殿中に戻りましょう。というかですね、これ以上手を煩わせないでもらおう……生きてさえいれば、どのように
扱っても文句などどこからもでないのだから」
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