31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/08/18(土) 00:45:31.75 ID:IiA584goo
バスはぐんぐんと、さっきの道を戻っていく。
「初めからバスにすればよかったの」
「なんで私、そんなことにも気付かなかったんだろ」
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2012/08/18(土) 00:46:00.63 ID:IiA584goo
「なんかさ、こうやってバスに乗ってると、みんなでどこかに行くみたいだ」
目的地に近づくに従って人が増えてくる。
それを気にしながら話してると、
なんだか余計に、秘密の話しをしている感じがした。
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2012/08/18(土) 00:46:53.81 ID:IiA584goo
「じゃあ、海とか?」
雪歩の意見を聞いて、美希が真っ先に案を出した。
こういう時、真っ先に口を開くのは、いっつも美希だ。
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2012/08/18(土) 00:47:43.61 ID:IiA584goo
「あっという間だったね〜」
真っ先にバスを降りた美希が言う。
雪歩がその後を追って、支払いをしたボクが最後だった。
35:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/08/18(土) 00:48:34.62 ID:IiA584goo
「真クン、雪歩。
ミキ、交番に行ってもいいかな?
手分けした方が手っ取り早いでしょ?」
「でも、一人で大丈夫?」
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2012/08/18(土) 00:49:08.41 ID:IiA584goo
「美希ちゃんに悪いことしちゃってるなぁ……」
交番へと向かう美希の背中を眺めてながら雪歩がつぶやく。
「いいんじゃない?結構、楽しそうだし」
37:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/08/18(土) 00:50:36.13 ID:IiA584goo
「ここのベンチなんだね?」
ベンチの周りをうろついたり、下をのぞきこんだりしてみる。
しかし、落ちていたのはせいぜいたばこの吸い殻くらいだった。
38:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/08/18(土) 00:51:23.19 ID:IiA584goo
「……ここにもないね」
「ひょっとしたら、交番にあるのかも。美希を待とっか」
「ううん。もう……」
39:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/08/18(土) 00:52:14.19 ID:IiA584goo
「雪歩、真クン、どうだった?」
二人で首を横に振る。
「そっか。じゃあ次はどこを探せば――」
40:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/08/18(土) 00:52:54.38 ID:IiA584goo
「……雪歩は」
でも、再び言葉を発したのは、やっぱり美希だった。
その声にはどことなく怒りが含まれている。
41:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/08/18(土) 00:56:09.81 ID:IiA584goo
「……美希ちゃん?」
雪歩が怪訝そうな顔をして、美希の顔を覗き込む。
「美希!ダメじゃないか――」
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