2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)[saga]
2012/08/29(水) 23:48:53.30 ID:x68eWxlN0
急いで顔を洗って制服に着替えると、短い髪を左右に結んで部屋を出る。短い廊下を歩いて居間の前に立ち一度短く息を吸い込んで、私は「おはよう」と扉を開けた。
「おはよう」と返事をしたのは朝食をとり終えて優雅に朝のコーヒーをすすっているお姉ちゃんだった。
姉「さっさと食べないと遅刻するわよ」
もうほとんど中身は空だったのだろう、お姉ちゃんはぐいっとカップを傾けて飲み干すとさほど興味なさそうに言いながら古いテレビのチャンネルを次々に替えていく。
この時間帯ニュースをやっている番組がほとんどなのを知っていながら、お姉ちゃんは毎朝番組難民のようにチャンネルをカチカチと替える。
これが夜のゴールデンタイムなら文句の一つも言うが、朝のこの時間帯、若しくは微妙な時間に入り込んでくるニュース番組ばかり――しかも物騒な事件が映されても替えはせず、和やかな動物の話題や家族の話題で――となるとさほど興味のない私は知らん顔を決め込むのが一番だった。
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