過去ログ - 姪「お兄ちゃんのこと、好きだよ?」男「……そう?
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40:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/09/12(水) 22:53:25.36 ID:rI6aBzuyo

 バカバカしい考えだ。何よりもバカバカしいのは、そうとでも考えないかぎり、こんなことをする理由が分からないということだ。
 単なる嫌がらせとしてはリスクが多すぎるし、仮に嫌がらせだとするなら、なぜ自宅に忍び込むようなことまでするのか。
 こういった類の行為は、大抵の場合所属集団内で行われるものがエスカレートっした場合に発生する。
 学校、職場。――どちらでも、嫌がらせを受けた記憶はない。

 ――ドッペルゲンガー。何度振り払おうとしても、その言葉に僕の頭は支配されてしまう。
 僕とまったく同じ姿をした誰かが、僕が仕事から帰ってくる前に、家にやってきた。
 そして何食わぬ顔で母と姪に目撃される。そのときの態度は、おそらく不自然なものだったのだろう。
 だからこそ母は『何かあったの?』と僕に訊ねる。

 何者かは部屋に向かい、ギターをベッドの上に寝かせる。
 僕がいつもそうするようにペグを回して弦を緩め、ニッパーで切断する。
 
 そして何食わぬ顔で部屋を出る。玄関に向かい、家を出る。

「どこかに行くの?」と母は訊ねるだろう。
「ちょっとそこまで」とでも、彼は答えるかもしれない。
 ……「早かったわね」は、それに対しての答え、と言えるのか。

 すべて、想像の域を出ない。
 朝、寝惚けて自分でギターを倒してしまい、そのときに弦が切れたのかもしれない(ちょっと上手く想像できないけれど)。
 思えば僕が違和感を抱いたのは母の言動だけだ。母がちょっとしたイタズラのつもりでやった可能性もある。
 が、だとすると悪趣味にすぎる。もしそんなことがあったなら、それこそ母の精神の不調を疑わなければならないだろう。




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