過去ログ - 姪「お兄ちゃんのこと、好きだよ?」男「……そう?
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]
2013/01/01(火) 15:27:18.44 ID:7p1BbX+Yo
わたしにはその景色が寒々しく見えたし、祖母の顔は青白く褪せて見えた。
祖母はわたしにホットミルクを作ってから、「お母さんに電話を掛けるから」と言った。
わたしは少しどきりとした。
電話台に向かおうとする祖母の服の裾を引っ張り、首をぶんぶんと振った。祖母は怪訝そうな顔をする。
何か説明をしなくては分かってもらえないと思いつつも、けれどわたしは何も言えなかった。
だからしかたなくわたしは、
「……叔父さんは?」
と問いかけたのだった。祖母はその言葉に少なからず驚いていたように見えた。
「二階の部屋にいるけど、どうして?」
叔父さんがいるのだ、とわたしは思った。
わたしは廊下に出て階段を探す。それはすぐに見つかった。後ろから祖母の止める声が聞こえた。
何か切羽詰まったような声だったけれど、わたしにはそんなことは気にならなかった。
重要なのは彼の手を探すことだった。もう一度彼に手を握ってもらい、頭を撫でてもらうことだった。
そうすることでわたしはこの状況をやり過ごすことができるのだと思った。
階段を昇る。扉は廊下に三つあった。ひとつ目は祖父母の部屋らしかった。二つ目はトイレだった。
三つ目、いちばん奥の角を曲がった先。わたしは扉を開けた。
たぶん開けるべきじゃなかった。
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