過去ログ - 姪「お兄ちゃんのこと、好きだよ?」男「……そう?
1- 20
807:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/01/04(金) 10:06:24.45 ID:AaYHklSco

「この魔法に巻き込まれた人間っていうのは、魔法から脱出するとき、分岐した"その先"にいけるんだけど、イケニエだけはそれができない」

「なぜ?」

以下略



808:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/01/04(金) 10:06:57.43 ID:AaYHklSco

「いや。でも、もともとこの世界にいた人間はイケニエになることはできない」

「つまり、イケニエになれるのは、この場にいる僕を除いた三人と」

以下略



809:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/01/04(金) 10:07:23.40 ID:AaYHklSco




 そのあと起こったことを、わたしはよく覚えていない。
以下略



810:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/01/04(金) 10:08:00.83 ID:AaYHklSco

 わたしはふと目を覚ますとわたしの部屋にいた。"わたし"の部屋。
 祖父母の家の中に存在する"わたし"の世界の"わたし"の時間の"わたし"の部屋。

 時計の秒針が動く音が聞こえた。カチカチという音。窓から差すカーテン越しの朝の陽ざし。それは以前より柔らかに感じられる。
以下略



811:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/01/04(金) 10:08:42.46 ID:AaYHklSco

 わたしはベッドを這い出た。日めくりカレンダーは八月の上旬の日付を表している。
 祖母が起きたわたしを見て「体調はよくなった?」と言った。わたしはぼんやりとした頭のまま頷いた。

 何が起こったんだろう?
以下略



812:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/01/04(金) 10:09:18.35 ID:AaYHklSco


 わたしはとにかく生きている。そしてさっきまでの出来事は、きっと全部ただの夢でしかなかったのだろう。
 そう思うことがおそらく幸福であるということなのだ。

以下略



813:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/01/04(金) 10:10:00.80 ID:AaYHklSco

 死んだはずなのに、生きている。

 そういうこともあるんだなぁとわたしは思った。死んだのはきっと夢だったのだ。
 そのあとに起こったこともすべて夢だった。そう思わないと、理屈が成り立たない。
以下略



814:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/01/04(金) 10:10:43.26 ID:AaYHklSco

◇ 



以下略



815:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/01/04(金) 10:11:12.36 ID:AaYHklSco

「僕は姪がそばにいれば、他のことはどうだっていい」

 と僕は言った。これは魔女に向けた言葉だった。

以下略



816:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/01/04(金) 10:12:32.76 ID:AaYHklSco

 彼女が声を発した。

「どうして?」

以下略



879Res/670.75 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice