過去ログ - 極悪人「レイプしてやろうか?」  お嬢様「ええっ!?」
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23: ◆2Ru5HhxpIY[saga]
2012/10/15(月) 17:31:40.48 ID:rm/hPJQS0
集合場所に戻ってみると、リリアンとエウジェーニアが談笑しているのが見えた。
僅か1日弱ですっかり懐いているようで、エウジェーニアからは満面の笑みが人々の横切る影の間から垣間見える。
彼女らは少し遠く離れた俺に気づいたのか、こちらに向かって手を振っている。
俺もそれに応え、小さく手を挙げる。

――少し肌寒い秋の日、市場は変わらず熱気に満ちていた・・・。


「エウジェーニア、目を閉じてください」

市場から帰り、隠れ家。
チャリ、と首飾りが小さく音を立てて、エウジェーニアの白く細い喉に付けられる。
まるで精巧に作られた人形を着飾っているようだ。
銀の首飾りの中心部分の蒼色の宝石が、ロウソクの柔らかな火を明かりを受け、煌く。

「開けていいですよ」

宝石と同じ、碧い瞳が開かれる。
エウジェーニアはしばし銀の首飾りを見つめた後、何とも盛大に騒いだ。
それほど嬉しかったのだろう、ぴょんぴょん飛び跳ねたり、キラキラと輝く首飾りを笑みを浮かべて眺めたり・・・。
小さな虫のような、見ていて飽きない、いいリアクションを見せてくれる。

「なんかはしゃいだらお腹空いちゃったな・・・」

「それでは、ご飯にするか」

リリアンが椅子から立ち上がり、まるで“私が作ってやろう”とでも言うように言った。
前も言ったが、それは俺とエウジェーニアに対して非常に不利益なのだ。
だが、リリアンのしたり顔を見て、俺はやめろと言えなくなった。
自信に満ち溢れている、多分俺が何を言おうとも、“私が作る”の一点張りだろう。

俺は訪れると確定した悲劇が、こうも人生を悲観的なものにさせるのか、と十二分に思った。
エウジェーニアは相変わらず笑顔で、楽しそうに食事を待っているのを見て、俺はその内考えるのをやめた。




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