過去ログ - 少女「治療完了、目を覚ますよ」−オリジナル小説
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182:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 20:09:33.32 ID:mpXVKIpT0
「まぁ、いいでしょう。
それで、この場にこの子を呼んだ理由を教えていただきたい」

老人達がざわつく。

以下略



183:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 20:10:13.25 ID:mpXVKIpT0
「どうか、どうか助けてください」

彼女が握り締めているハンカチが、ギチ、と音を立てる。

「どうしてですか?」
以下略



184:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 20:11:02.00 ID:mpXVKIpT0
「それの何が悪いんですか!」

ドンッ! とテーブルを叩いて、秋山が金切り声を上げた。

汀がビクッと体を震わせ、
以下略



185:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 20:11:37.67 ID:mpXVKIpT0
圭介は黙ってそれを聞いていたが、
やがてクッ、と口元を押さえて、小さく笑った。

「何がおかしいんですか!」

以下略



186:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 20:12:15.69 ID:mpXVKIpT0
体を丸めて小さくなっている汀を一瞥して、彼女は高圧的に言った。

「あなたは仕事を請けるといいました。
でも、それ以上私と娘を辱めると言うなら……」

以下略



187:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 20:12:46.90 ID:mpXVKIpT0
そこで議席の老人が咳払いをし、圭介を見た。

「高畑医師。口が過ぎる」

「あなた方は根本的な勘違いをしていらっしゃる」
以下略



188:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 20:13:17.63 ID:mpXVKIpT0
「ですが、請けましょう。報酬は指定額の三倍いただきます」

老人達が眉をひそめる。

議席の老人が、一拍置いてから聞いた。
以下略



189:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 20:13:46.51 ID:mpXVKIpT0
「それでは、この子は一旦退席させます。
秋山さん、マインドスイーパーに余計なことを吹き込もうとするのは、
規定違反です。罰則を受けていただきます」

秋山が、一瞬間をおいてから、怒りで顔を真っ赤にする。
以下略



190:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 20:14:29.35 ID:mpXVKIpT0


会議室を出たところにある、中庭の隅で、汀は眠っていた。

木陰になっていて、爽やかな風が吹いてくる。
以下略



191:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 20:15:10.11 ID:mpXVKIpT0


汀は、ハワイの白いビーチに座っていた。

白い水着を着て、波打ち際で足をぶらぶらとさせている。
以下略



192:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 20:15:39.90 ID:mpXVKIpT0
カンカンと照っている太陽で、肌がこげるのも構わず、
波音を立てて海に、背中から倒れこむ。

新鮮なその感覚に、汀は水に浮かびながら満足そうに息をついた。

以下略



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