過去ログ - 少女「治療完了、目を覚ますよ」−オリジナル小説
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39:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/10/16(火) 18:05:31.03 ID:Xp8Q5vyA0
母親が、真っ赤に目を泣き腫らしながら、立ち尽くしている。

彼女は車椅子の上で3DSを握り締めている小さな女の子を見ると、
怪訝そうに圭介に聞いた。

以下略



40:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/10/16(火) 18:06:12.74 ID:Xp8Q5vyA0
「娘の命がかかっているんですよ!
それを……それをこんな……こんな小娘に!」

汀が肩をすぼめ小さくなる。

以下略



41:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/10/16(火) 18:06:46.13 ID:Xp8Q5vyA0
彼を押しのけ、母親は施術室に入ろうとした。

「私も同席するわ。娘を妙な実験の実験台に……」

「入るな」
以下略



42:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/10/16(火) 18:07:18.60 ID:Xp8Q5vyA0
「刻一刻と、娘さんの命は削られていきます。
今この時にも、自殺を図る可能性が高い。
あなたは、私達の施術を邪魔して、娘さんを殺したいのですか?」

「…………」
以下略



43:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/10/16(火) 18:08:02.26 ID:Xp8Q5vyA0


「やれるか、汀?」

そう聞かれ、汀は小さく震えながら圭介を見上げた。
以下略



44:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/10/16(火) 18:08:39.11 ID:Xp8Q5vyA0
十六畳ほどの広い部屋には、ところ狭しとモニターや計器類が詰め込んである。

その中心に、ベッドが一つ置いてあった。

先ほどの女の子が、両手足をベッドの両端に縛り付けられ、
以下略



45:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/10/16(火) 18:09:17.18 ID:Xp8Q5vyA0
それを女の子に被せ、同じものを汀に持たせる。

そして、彼は汀の右耳にイヤホンとマイクが一体になったヘッドセットを取り付けた。

「何か必要なものはありそうか?」
以下略



46:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/10/16(火) 18:09:56.29 ID:Xp8Q5vyA0
そして圭介は、ラジオのミキサーにも似た機械の前に腰を下ろした。

それらの電源をつけ、口を開く。

「麻酔はもう導入してある。後はお前がダイブするだけだ」
以下略



47:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/10/16(火) 18:10:33.68 ID:Xp8Q5vyA0


汀は目を開いた。

彼女は、先ほどまでと同じ病院服にヘッドセットの姿で、
以下略



48:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/10/16(火) 18:11:24.69 ID:Xp8Q5vyA0
壁には矢印と避難場所と書かれた電光掲示板がいくつも取り付けられ、
それぞれが別の箇所を指している。

良く見ると螺旋階段の対角側の所々に、
人一人通れそうなくぼみが出来ており、そこに鉄製の扉がついていた。
以下略



49:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/10/16(火) 18:12:04.26 ID:Xp8Q5vyA0
耳元から聞こえる圭介の声に、汀は小さくため息をついて答えた。

「上と下に、上限と下限がない通路と、横に隠れる場所。
多分、何かから心を守ろうとしてるんだと思う。
扉が一杯あるの。どれかが中枢に繋がってるんじゃないかな」
以下略



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