過去ログ - 少女「治療完了、目を覚ますよ」−オリジナル小説
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853:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/24(水) 20:10:36.73 ID:vFBSZDNN0
理緒は無我夢中でポケットに手を突っ込んだ。

そこで、カサリという音がして、
何か紙のようなものが手に当たる。

以下略



854:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/24(水) 20:11:09.19 ID:vFBSZDNN0
そのかすむ視界に、右半身が吹き飛んで、
奇妙なモチーフのようになってグラグラと
揺れて立っているスカイフィッシュがうつる。

「うっ……」
以下略



855:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/24(水) 20:11:45.68 ID:vFBSZDNN0


「一体……何が起こったんですか……?」

顔色を真っ青にして、理緒は点滴を受けながら、
以下略



856:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/24(水) 20:12:23.37 ID:vFBSZDNN0
「私たちをあんなところに送り込んでおいて、
よく無表情でそういうことが言えますね」

理緒にしては珍しく、怒りを前面に押し出した口調だった。

以下略



857:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/24(水) 20:12:56.81 ID:vFBSZDNN0
「……参ったな。完全に俺が悪者か」

「小白がいなきゃみんな死んでたよ」

汀が淡々とそう言って、膝の上で丸くなっている小白を撫でる。
以下略



858:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/24(水) 20:13:26.24 ID:vFBSZDNN0
怪訝そうに理緒が聞くと、汀は頷いて言った。

「誰?」

「赤十字病院のお医者さん。二年位前に、
以下略



859:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/24(水) 20:14:02.51 ID:vFBSZDNN0
「二時間後って……ソフィーさんはショックで目を覚まさないし、
私達、何のレッスンも出来てないです! それにこんな状態で……」

「ソフィーにやり方を教えてもらって、
何回か変質を成功させたんだろう?」
以下略



860:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/24(水) 20:14:36.34 ID:vFBSZDNN0
医師達を連れて歩き去った圭介を見送り、
理緒は深くため息をついて、頭をガシガシと、苛立ったように掻いた。

「高畑先生……別人みたい……」

以下略



861:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/24(水) 20:15:15.04 ID:vFBSZDNN0
「汀ちゃん教えて。スカイフィッシュって何なの?
あんなトラウマ、聞いたことも見たこともないです。
どうして汀ちゃん達は、あれをあんなに怖がるの?」

聞かれて、汀は口をつぐんだ。
以下略



862:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/24(水) 20:15:54.73 ID:vFBSZDNN0
「つまりね。マインドスイープって、すればするほど、
マインドスイーパーのトラウマを広げるの。
それは毒みたいに心に広がって、侵食して、成長していくの。
スカイフィッシュはその投影。
トラウマが強ければ強いほど、スカイフィッシュも強くなる。
以下略



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