過去ログ - まどか「杏子ちゃん、それはちょっと食べすぎじゃない……?」
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27: ◆GnIWQD74f.[saga]
2012/10/19(金) 00:04:55.23 ID:mZWKWG2eo
 まどかが窓の外に向かって液体の入ったバケツを投げ捨てると、途端にまどか以外の奴らがまどかに襲いかかろうとする。
 それであたしは我慢できなくなって、まどかを助ける為に、まどかの前に姿を現した。

「きょ……杏子ちゃん!?」

「くそ……! 見てられるか! おい、まどか!」

「はひ!?」

 あたしの怒声を聞いたまどかが驚いていたのか肩を竦めてしまう。

「こいつらはあたしが何とかするから、お前はそこのドアから表へ逃げろ!」

「待って! ……その人達を怪我させないであげて!」

「……ああ、分かってる! 友達がいるんだろう?」

 そう言いながら、あたしは緑髪の女の方をチラッと見た。

「うん……。だから、お願い!」

「安心しな。……だから早く逃げろ!」

「うん、分かった!」

 そして、まどかは工場の外へと逃げていった。

「まどかのお願いだからね……あんたらを誰一人怪我させずに無事に連れて帰るよ!」



「はあ……はあっ……!」

 わたしは杏子ちゃんに全てを託して、小さな工場の外へと必死に逃げました。

「ふう……。ここまで来れば大丈夫……だよね?」

 わたしはそこで安心して、工場の方に振り返って様子を見ていると、変な声が聞こえたと思ったら周りがとつぜん歪んできて、
魔女が作った結界の中へと取り込まれてしまいました。

「え……、嘘……いやあああぁぁぁぁ!」



 わたしが取り込まれた魔女の結界の中には、わたしの心の中がそのまま映ったテレビの様な物と、
沢山のメリーゴーランドが周囲に立ち込めていました。

「なに……何なのココは……。また魔女の仕業なの……?」

 そこでわたしは言いようのない恐怖に支配され、その場を動くことができませんでした。
そんな時、天使の様な使い魔が突如二体現れて、わたしに襲いかかろうとしていました。

「いや、嘘でしょ……! ダメ……。動けない……!」

 自分の手をよく見てみると、わたしの体は絵の様に薄っぺらくなっている事に気付いて、
もう抵抗する気力すら完全に失ってしまい、自己嫌悪に陥りました。

「えへへ……。そうだよね……。バチがあたっちゃったんだ……。わたしはいっつも何もしないでみんなに頼ってばかりで……。
さっきだってそうだ……。杏子ちゃんがせっかく助けにきてくれたのに、わたしは杏子ちゃんの事を何も考えずに逃げてしまって……」

 疲れきっているわたしの事なんてお構いなしに、使い魔達は容赦なく突進してきました。

「そう……これで良いんだよ……。わたしなんていなくなっちゃえば……」

「そんな事ない……!! てやあー!」

「えっ……?」

 さやかちゃんの幻聴が聞こえたかと思ったら、目の前の使い魔達は刃物で切られたように、綺麗に真っ二つになっていました。
 そして、切られた使い魔の後ろからちょっぴりセクシーだけどカッコいい衣装の上に、純白のマントを羽織ったさやかちゃんが姿を現したので、
わたしはとってもビックリしてしまいました。

「……えっ? さやか……ちゃん!?」

「まどか、話は後! 来るよ、ここの親玉がさ……!」

 さやかちゃんがそう言うと本当に上の方から、テレビに羽の生えたような物体が、わたし達の元へと舞い降りてきました。


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