過去ログ - まどか「杏子ちゃん、それはちょっと食べすぎじゃない……?」
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40: ◆GnIWQD74f.[saga]
2012/10/21(日) 13:35:22.85 ID:cJb9uw13o
 そして、さやかちゃんのその言葉を妙に意識してしまったわたしは、恥ずかしくなってきて顔を赤く染めてしまいました。

「ばっ……! 変な言い方はやめろ! ただ……、大事な親友を一人占めするなんて……ズルいぞ……」

 杏子ちゃんも杏子ちゃんで、やたらと顔を赤く染めながらそう言いました。

「ほらねえ、やっぱり杏子もまどかに抱き付きたいんじゃないか〜。ああ〜、まどかの抱き心地さいこ〜う!」

 さやかちゃんの抱きつく力が、よりいっそう強くなりました。

「ちょっとさやかちゃん……! 恥ずかしいよ……」

 恥ずかしがっているわたしがそう言うと、杏子ちゃんがさやかちゃんに怒鳴ってくれました。

「……おいさやか! まどかが嫌がってるじゃんか! 離してやれよ!」

「あれ? まどか嫌がってたの?」

 さやかちゃんは間の抜けた表情でそう言っていたけれど、わたしはさやかちゃんの事を考えてしまい、つい気を使ってしまいました。

「えっ!? ……ううん。そういう訳じゃ……ないけど」

(どうしよう……なんて言えばいいのか……)

「嫌じゃないってさ」

 それを聞いた杏子ちゃんはショックを受けていた様にわたしには見えました。

(杏子ちゃんゴメン!)

「ガーン……! くそ……。もう許さねえぞ、さやか! やっぱりお前とは一度ケリをつけてやる!」

 ショックを受けた杏子ちゃんはそう言いながら、さやかちゃんを睨んでいました。

「ほ〜う、やろうっての? 良いよ、受けて立つから!」

 さやかちゃんも杏子ちゃんの喧嘩を買って、わたしから離れて杏子ちゃんの方へと向かってしまいました。

「えっ……。どういう事……? 二人とも友達じゃないの……?」

「まどか、あたしはまどかの為なら誰であろうとも容赦はしないよ!」

「あたしも。まどかの為にも、ここは勝たないとね!」

 二人の暴走に対して、わたしは遂に堪忍袋の緒が切れてしまいました。

「……二人とも。いい加減にしてよ!!!」

 そしてわたしは、さやかちゃんの後ろに素早く回り込み思いきり首の根元にチョップをかましました。
すると、グエッという声と共に、さやかちゃんは気絶してしまいました。

「……えっ?」

 それを見た杏子ちゃんは状況が全く理解出来ていない様子で、
わたしはその一瞬の隙をついて杏子ちゃんの後ろに素早く回り込んでチョークしました。

「うぐっ! ……ギブギブギブ!」

 杏子ちゃんがわたしの腕をトントンしても、わたしは腕の力を弱める事はせずに、容赦なく杏子ちゃんを気絶させてしまいました。
 その後に残るものは突っ立っているわたしと、気絶している杏子ちゃんにさやかちゃんだけでした。

「……うええん……、もうやだよう……!」

 それからわたしは、言いようのない悲しみに囚われ、その場で涙を流してしまいました。



 それからしばらくすると、杏子ちゃんとさやかちゃんの二人は目を覚ましたので、わたしは二人におはようの挨拶を言ってあげました。

「あれ……。あたし一体……」

 さやかちゃんは、自分の身に何が起こったのか全く分からないようでした。

「うーん……。なんかすごく嫌な夢を見ちまった様な……」

 杏子ちゃんも杏子ちゃんで、さっきまでの事は夢として考えていたようでした。

「二人とも! あんなにひどい喧嘩なんかするから気絶しちゃうんだよ!」

 とりあえず、わたしはその場をおさめる為にも、そういう事にしておきました。


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