過去ログ - まどか「杏子ちゃん、それはちょっと食べすぎじゃない……?」
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48: ◆GnIWQD74f.[saga]
2012/10/22(月) 22:13:23.17 ID:tcuxxpVNo
 私は佐倉さんに呼び止められたので、その場で立ち止まってしまった。

「佐倉さん……。私は貴方の事を救う事が出来なかったから……」

 そう。私の声は佐倉さんには届く事はなかった。そんな後ろめたい気持ちを私は持っていたからこそ、
彼女とは向かい合う事が私にはできなかった。

「何を言ってやがる! ……あたしが昔マミに助けられたからこそ、こうしてまどかを守る事ができたんじゃないか……!」

「佐倉さん……」

「それに、あたしはまだ未熟だからマミの助けが必要なんだ! ……だから、一緒にワルプルギスの夜と戦ってくれよ……。お願いだから!」

 佐倉さんの精一杯の言葉に対して嬉しくなった私は、我慢できずにその場で佐倉さんの方を向いて涙を流してしまった。

「ええ……分かったわ!こんな私で良ければ……いくらでもあなたの力になるから……!」

「泣かないでよマミ……。マミが泣いちまうと、なんだかあたしも悲しくなってくるからさ……」

「別に私は……悲しくて泣いてるわけじゃ……ないんだから……」

 佐倉さんと打ち解け合っていると、突然近くから魔女の反応がしている事に、私は気付いてしまった。

「この波動は……魔女のようね」

「……ああ、行こうぜマミ! それにしても、あたし達二人がいるってのに、こんな所に現れるなんて可哀想な奴だな」

「ふふ、本当にね! それじゃあ行きましょう!」

 私達は、魔女の気配がする方へと足早に移動した。

 そうして見つけた結界の入り口から中に入ってから、私はひどく後悔をしてしまう事になる。
 まさか、またあの魔女と対峙する事になるなんて夢にも思わなかったから……。



「うそ……。どうして今になって……!」

 結界に入るなり、マミの様子がおかしい事にあたしは気付いて、マミの心配をしてしまう。

「おい、どうしたんだよマミ! 大丈夫か!?」

「……ええ、大丈夫よ」

 マミはそう言うけれど、明らかに辛そうにしていた。

「とにかく無茶はするなよ……」

「……分かっているわ」

 マミの調子が気になるけど、今は早く魔女を倒す為にも、あたし達は結界の先へと進んだ。
 そして、少し進んだ先でとつぜん使い魔が姿を現す。

「お、現れたね。マミ! こいつはあたしが……!?」

 マミは使い魔の姿を目撃するなり、マスケット銃を大量に創り出して、そいつに容赦なく全弾撃ち込みやがった。
それで使い魔のやつは跡形も無く砕け散ってしまった。

「ハア……ハア……」

「おいマミ! そいつは、そこまで魔力を使うほどの相手じゃねえぞ!」

「わかってるっ!」

 マミはやたらときつそうな調子で声を張り上げていた。それがあたしに悪いと思ったのか、すぐに謝ってきた。

「あ……。ごめんなさい……」

「マミ……何をそんなに焦ってるんだい? あたしで良ければ話を聞くからさ……」

「で、でも私は……」

 マミはあたしの事を信用していないのか、申し訳なさそうにまごまごとしていた。

「そうか……。あたしには言いたくないか……」

 あたしが悲しみながらそう言うと、マミは必死になってあたしのその言葉を否定してくれた。


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