過去ログ - まどか「杏子ちゃん、それはちょっと食べすぎじゃない……?」
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63: ◆GnIWQD74f.[saga]
2012/10/25(木) 22:24:43.43 ID:6D5Cucjpo
 沢山の使い魔を倒していたせいで大分消耗していた巴マミがマスケット銃を創り出そうとすると、佐倉杏子が止めに入った。

「ええ、わかったわ。それでは美樹さん、フォローは任せて!」

「マミさんお願いします! ……てやあああ!」

 美樹さやかは叫び声と共に上空に高くジャンプした。それから大量の剣を美樹さやかの周囲に創り出して、その剣先を使い魔達に合わせていた。

「喰らえええぇぇぇ!!」

 美樹さやかがそうして叫び声をあげた瞬間、その大量の剣が地上に大勢いる使い魔達に降りかかる。
 その大量の剣は、ザクザクと使い魔達を貫いて、地面に深く刺さり込んでしまった。
だけれど精度がやや悪かった事もあって、数体の使い魔が無傷の状態で残っていた。

「残りは任せて!」

 巴マミはすぐに、創り出していたマスケット銃を撃ち放って数体の使い魔を撃ち抜いた。

「ヤバ! こっちを狙い撃とうとしてる使い魔が大量にいやがる!」

 佐倉杏子が見ていた方向には、魔術師系の使い魔達が密集して、こちらに杖を向けて魔力を込めていた。

「……ここは私が!」

 私はRPGー7を取り出し、使い魔達を全て巻き込む様に照準を合わせた。

「よし……。これだけ纏まっていれば爆風で吹き飛ばせる!」

 そして、私はRPGー7の弾を発射させた。すると、大量の使い魔の群れの真ん中に命中し、ものすごい爆発と共に使い魔全てを巻き込んだ。

「ヒュー! すごい威力じゃんか!」

 RPGー7による大爆発を見ていた佐倉杏子が、とても楽しそうにしていた。

「魔法を使わないで、この威力なんだから流石よね……」

 巴マミは近代兵器の威力の凄さに驚嘆していた。

「あははは……。あたしはあの技を使うのに相当疲れるってのに、全ての使い魔を倒せなかったんだよねえ……」

 美樹さやかもまた、巴マミと同様に驚いていたけれど、自分の弱さに対して不満そうにしていた。
 そんな巴マミと美樹さやかを見ていると申し訳なくなってきた私は、二人に対して謝ってしまった。

「……ごめんなさい。でも私は武器を使わないと、時を停める事ができるだけのただの女の子だから……」

 私は自分のそんな行動に対していたたまれなくなってしまい、その場で俯いてしまった。すると、巴マミが私の事を励ましてくれた。

「……暁美さん。どうか顔を上げて? 私は別に貴方を責めるつもりなんて全く無いわ。
暁美さんの戦い方がどうであれ、その目的は私達と一緒なのだから」

「巴さん……」

 巴マミに続いて、美樹さやかも私の事を励ましてくれた。

「そうだよほむら。それにあたしだって、精々剣を創るか傷を癒す事ぐらいしかできないんだよね〜。
だから、あたしはその力を最大限活かしてやるって思っているよ。例えその力に限界があるとしてもね」

「さやか……」

 そして佐倉杏子が私の肩に、ポンと優しく手をのせてきた。

「まあ、そう言う事だ。みんなそれぞれ得意な所があるからこそ、そこを活かして生きるしかないワケじゃん。
だから落ち込んでる暇があったらさ。サッサと奴を倒しに行こうぜ!」

「杏子……。分かったわ! 私はもう自分の行動に迷わない! そうでないと折角の兵器の威力も半減するものね!」

「いやあ、それはどうかなあ……」

 美樹さやかが何かを言いたそうだったけれど、私は気にせずに話を続けた。

「それでは行きましょう……みんな! ……これが最後の戦いになるから!」

 私がそう言うと、みんなは片手を思いきり挙げて威勢のいい返事を私に返してくれた。



 ついに私達は、ワルプルギスの夜が手の届く所まで近付いていた。それでもあいつは何事もなかったかのように、
ただひたすら面白おかしく笑い続けていた。

「くそ……。改めて見るとデカいねホントに……」


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