過去ログ - まどか「杏子ちゃん、それはちょっと食べすぎじゃない……?」
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67: ◆GnIWQD74f.[saga]
2012/10/25(木) 23:06:09.86 ID:TKVF6JgXo
 私は、そう心の中で決心して八八式地対艦誘導弾の照準をワルプルギスの夜に合わせた。

「……杏子、どうか無事でいて……!」

 そして、私は佐倉杏子の無事を祈りながらミサイルを発射した。凄い発射音と衝撃と共に、すぐにワルプルギスの夜へと飛んでいく。
そしてワルプルギスの夜は、私が事前に大量に設置しておいた指向性散弾のある方へともの凄い勢いで飛んでいった。

「お願い……。杏子、無事でいてちょうだい……。そして、どうか上手くいって……!」

 私は、矛盾しているようだけれど杏子の身の安全を考えながらも、指向性散弾が上手く作動してくれる事を心から願っていた。
 そして、私の仕掛けた大量の指向性散弾の方へとワルプルギスの夜は突っ込んでいった。

「……よし。後はこれを押すだけ……」

(でも……。もしも杏子が一緒にあそこにいたら彼女まで巻き添えに……)

 佐倉杏子の事が心配になってしまい、私にはこのボタンを押す事ができなかった。すると突然、佐倉杏子からテレパシーがきた。

『何やってんだほむら! あたしはもうあいつから離れているから早く起爆しろ!』

『杏子! 無事なのね!?』

 佐倉杏子の声を聞いた私は、とても安心してしまった。

『ああ無事だよ! だから頼む! 間に合わなくなる前に!』

『……分かったわ』

 私は、佐倉杏子の無事を祈りながら大量の指向性散弾を起爆させた。すると、今までにない以上の大爆発と爆風が巻き起こった。
 すると、空の色が元通りの青空へと戻っていった。

「ああ……。終わったのね……。やっと……!」

 私は嬉しさのあまりに力が抜けて、膝を地面に付けてしまった。そして、杏子の事を考えて涙を流してしまった。

「ありがとう……杏子……。そして、あなたの事は忘れないわ……」

「……ちょっ! なに人を勝手に死んだ事にしてやがる!?」

 いつの間にかびしょびしょに濡れた佐倉杏子が、いつの間にか私の横で仰向けで大の字になって寝転んでいるのを私は見て、とても驚いてしまった。

「……えっ!?」

「言ったじゃんか。あたしは無事だってさ」

「ああ……。本当に良かった……」

 本当に良かったと私は心底安心してしまい、涙を流しながらも自然と笑顔があふれてしまった。

「へへ……。それにしても、ほむらがあたしの為にそこまで泣いてくれるなんて嬉しいねえ」

 佐倉杏子のその一言で私は恥ずかしくなって俯いてしまった。

「これも、まどかの為よ……」

 半分は本当にまどかの為だった。実際、佐倉杏子がいなくなってしまったらまどかはひどく悲しんでしまって、あいつに願いを懇願すると思うから。

「ふ〜ん、本当にい〜?」

 そんな私の気持ちなど全く知らないであろう佐倉杏子が、私の事をからかってくる。
でも半分は本当に佐倉杏子の為に泣いていた事もあって、私は恥ずかしくなってつい悪態をつく。

「……ほっておきなさい!」

 私が恥ずかしさのあまりに佐倉杏子の顔を見られなくなってそっぽを向いてしまうと、
その向いた方向から巴マミと美樹さやかがこちらへと駆けてきていたので、私はとても驚いてしまった。

「二人とも! 無事だった!?」

 巴マミは私達の事を心配していたのか、息を乱しながらこちらへと走っていた。

「おお! ほむらと杏子もどうにか無事みたいだね」

 美樹さやかも巴マミと同様に、私達の心配をしてくれていたようで、少しだけ焦っていた。
 そんな二人を目の当たりにした私は、二人が無事な事に対して安心してしまい肩の力を抜かしてしまった。

「ふう……。二人とも無事だったのね。よかった……」

 私がそうして安心しきっていると、突然佐倉杏子がその場から立ち上がる。


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