過去ログ - まどか「杏子ちゃん、それはちょっと食べすぎじゃない……?」
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◆GnIWQD74f.
[saga]
2012/11/01(木) 20:56:49.48 ID:7a/eSL2ao
「えー……。でも……」
鹿目さんの悲しい顔を見てしまうと私には断れるわけが無かったので、晩御飯をご馳走させて貰う事にした。
「……それでは、御馳走になります」
「うん! 腕によりをかけて作るからね!」
鹿目さんのお父さんは、とても楽しそうにガッツポーズをしていた。
「わ〜い! それじゃあマミさん! どうぞあがって〜!」
「ええ。では、おじゃまします」
私は、鹿目さんに背中を押されながら鹿目さんの家にお邪魔した。
「それじゃあ、僕は料理の下ごしらえをしてくるから二人はタツヤの世話をしておくれ」
そう言って鹿目さんのお父さんは、鹿目さんにタツヤくんを優しく手渡した。
「は〜い」
「はい」
そして、私は鹿目さんに居間まで案内を受けた。だけど、その途中で寝室らしい所から、
パジャマを着た鹿目さんのお姉さん(?)みたいな人が姿を現した。
「おう、まどかと……お客さんかい?」
「うん。そうだよ〜」
「あ、初めまして。私は鹿目さんの先輩にあたる巴マミと言います」
私は自己紹介をしながら、会釈をした。
「おお、礼儀正しい子だねえ。あたしはまどかのお母さんをやってる鹿目詢子って言うんだ。 気楽に詢子さんって呼んでよ。まあ、よろしくね〜」
私は、詢子さんが鹿目さんのお母さんだと聞いてビックリしてしまった。
「えっ!? 結構お若く見えたので、てっきり鹿目さんのお姉さんかと思っていました」
「あはは! あたしそんなに若く見えるかなあ〜。嬉しい事言ってくれるじゃん!」
「えへへへ……。確かにママはまだ若く見えるかも知れないけど……」
「なんだいまどかー。あたしが若く見えるのがそんなに不満かい?」
鹿目さんは言いようの無い恐怖を背負って、両手を必死に振りながら詢子さんに答えた。
「ううん! そんな事ないよ!? そ、それよりもママ! ついさっき起きたんだね……。もう四時前だよ……?」
「あはは……。昨日は遅くまで飲みに付き合わされちゃってさあ……。帰ってきたのが今朝の三時頃だったんだよねえ……。つーことで、
あたしはシャワーを浴びて来るからマミちゃんはゆっくりしてってなー」
「はい。ありがとうございます」
それから詢子さんは、浴室があるであろう方向へと歩いていった。
「もう……ママったら……。マミさん、ママからマミちゃんなんて呼ばれるのは嫌じゃないですか? もしも嫌だったら、わたしが言ってあげますよ?」
「いいえ、嫌じゃないわ。むしろ、嬉しいぐらいかも」
「えっ?」
私がそう言うと、鹿目さんは意外という顔をしながら私を見ていた。
「……なんだか鹿目さんの家に居ると、私の両親との楽しい思い出を思い出す事ができるから……」
私はその話をしている時、少し悲しい顔をしていたかもしれない。だって、鹿目さんがとても悲しそうな顔をしていたから。
「マミさん……」
「うふふふ。ごめんなさいね……。しんみりするような話しちゃって……」
「いいえ、いいんです……。それでマミさんの気が少しでも紛れるのなら。わたしはマミさんのお話をたくさん聞きたいです!」
鹿目さんのその一言で私は目頭が熱くなってきてしまった。
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