過去ログ - 見習い魔法使いのいつもと違う一日
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11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/11/05(月) 22:33:30.15 ID:kZDZdb8No
「タビ……」
タビの体は温かかった。
いつもは触ろうとすると怒るので、こうやって体温を感じることすらなかったのだけれど。
なんだかそのぬくもりが無性に悲しい。
12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/11/05(月) 22:34:49.31 ID:kZDZdb8No
つづく
短めに話を組んだので、多分三日四日で終わるはず
もしよかったらどうかお付き合いを
13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(宮城県)[sage]
2012/11/05(月) 22:37:58.79 ID:ikuxvg+yo
おつ。面白そう
14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/11/06(火) 18:16:13.35 ID:F7JvMVSIO
ほう
15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/11/07(水) 22:08:44.83 ID:go5bAEUEo
リリーは勘の良い、というか"見えてしまう"女の子である。
といっても別にお化けとかは見えない。そういうのはいないと思う。
けれど、普通の人が気づかないことに気づいたり、知りえないことを知ってしまうことがあるのだ。
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/11/07(水) 22:09:17.62 ID:go5bAEUEo
そんな人に預けられるのだからまあ、ていよく厄介払いされたと見ることもできる。
ただ、リリーはそのことについてはあまり考えない。
考えてももう仕方ないし、魔法の勉強に忙しいのでそれどころじゃなかったから。
17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/11/07(水) 22:09:47.20 ID:go5bAEUEo
書かれているのは薬の調合方法だ。
「"むやみやたらと元気になる薬"!」
元気がない人もこれ一本。飲めばたちまち元気百倍。ただし予想外の方向に元気になっても責任は負いません。
最後の注意書きが気にはなったがとにかく、タビを助けるためにリリーが知恵を絞った結果がこれだった。
18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/11/07(水) 22:10:24.85 ID:go5bAEUEo
他の材料は問題ない。その辺や森に入れば大体手に入るし屋敷の蔵にもいろいろある。
ただ、月王草だけはそこらで摘んでくるというわけにはいかない。
不老長寿の力を持つとも言われる、珍しい、貴重な草なのである。
19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/11/07(水) 22:10:55.97 ID:go5bAEUEo
森のほとりの屋敷を出てしばらく。
風が肩までの金髪をもてあそぶのに任せて歩いていると、道の先に粗末な柵囲いが見えてきた。
村の境界だ。ここを抜けてもっと歩くと町がある。
20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/11/07(水) 22:11:26.13 ID:go5bAEUEo
「あー!」
悲鳴とも怒りともとれる声がして、近くの家の陰から帽子をかぶった少年が姿を現した。
「なにするんだよせっかく仕掛けたのに!」
21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/11/07(水) 22:11:58.54 ID:go5bAEUEo
「誰かが引っかかったら、その人困っちゃう」
「そこがいいんだろ」
「誰かが困るのを防いだんだから、わたしは悪魔じゃなくていい人よね?」
「うん? ううん……」
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