948: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/21(木) 17:52:37.84 ID:hWToRdhWo
「心配かけちゃったかな? 不安にさせちゃったかな?」
「むしろ謝るのは私の方だったんだよ千早ちゃん」
949: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/21(木) 17:54:43.66 ID:hWToRdhWo
春香はえへへ、と笑っていた。
私はまたその笑顔に応えるべく、地面ばかり見ていた顔を上げ、
春香の方に見せた時……
950: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/21(木) 17:56:50.11 ID:hWToRdhWo
たった二人しかいないこっちに何十人もが。
951: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/21(木) 17:57:50.82 ID:hWToRdhWo
春香は崩れ落ち、地面に転がる。
私は地面を這って春香の元へと手を伸ばす。
その手には何の能力も魔法の力もないけれど。
952: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/21(木) 17:58:32.73 ID:hWToRdhWo
「第二軍……う、」
指揮官が私に向かって矢を射るように命令を下そうとした瞬間、
953: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/21(木) 17:59:17.90 ID:hWToRdhWo
春香の体に手が届いた時、
私は確かな春香の死を実感していた。
954: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/21(木) 17:59:53.59 ID:hWToRdhWo
頭の中には春香と旅をして、
春香と剣を交え修行をして、春香とご飯を食べて、
春香と寝ている。
955: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/21(木) 18:00:35.05 ID:hWToRdhWo
――今までずっと一人だったけど、私ね……千早ちゃんがいるからもっと強くなれる。
956: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/21(木) 18:02:42.64 ID:hWToRdhWo
何も考えずにただただ悲しみ、涙を流し、叫んだ。
957: ◆tFAXy4FpvI[sage saga]
2013/03/21(木) 18:03:58.13 ID:hWToRdhWo
さらにその勢いが止む間もなく私は拾い上げられた。
とても強い力で引っ張らて、うなだれている私にも声だけは聞こえていた。
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