過去ログ - 【オリジナル】魔導機人戦姫 第34話〜【なのかもしれない】
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[saga sage]
2012/12/03(月) 20:21:03.32 ID:uc/YTnbAo
カナデ「ねぇ……何で私がBなの?
たまたま利き腕側にあったのがA?
試験管立てに並べた順番?
その日の気分?」
カナデは大剣を振り上げ、その刀身に赤銀に燃える魔力の炎を灯す。
ブレンネンクリンゲだ。
カナデ「……ふざけるなっ!」
怒声と共に振り下ろされた燃える刃が、スクラップの山を焼き払って消し炭に変えた。
その凄惨な光景に、奏は無言のまま立ち尽くす。
カナデは俯いたまま肩で息をしていた。
だが、短い深呼吸を一つして、平静な表情で奏に向き直る。
カナデ「あの女が死んで、姉さんは哀しかった?
でもね、私は哀しいと感じるような思い出すら貰えなかった……」
カナデは張り付いたような笑みを浮かべて呟く。
カナデ「キャスリン・ブルーノやエレナ・フェルラーナが殺された時、
姉さんは悔しかったでしょ?
でもね、私はその二人とも出会ってすらいない……」
その笑顔が、次第に歪ん行く。
カナデ「譲羽結に助けられた時の喜びと感謝も、
シエラ・ハートフィールドに抱いた憧れと尊敬も、
フランチェスカ・カンナヴァーロ達と出逢った時の胸の高鳴りも……、
私は何一つ知らない!」
狂気に満ちた表情を浮かべて叫び、さらに続ける。
カナデ「私にだって、その機会があったハズだよね?
どっちがAかBかなんて、最初は差だって無かったハズなんだもの。
BはAが失敗した時の予備……予備の予備!
奏・ユーリエフは私で、姉さんがカナデ・フォーゲルクロウだったかもしれない!」
カナデは狂気の叫びを奏に投げつける。
それは、言ってみれば当然の疑問と欲求だったのかもしれない。
カナデ「だからね……カナデ・フォーゲルクロウは壊すの……奏・ユーリエフの全部を!
姉さんが愛してる人達も、姉さんを愛してくれる人達も!
だってそうでしょ!?
姉さんの愛も、姉さんの夢も、姉さんの希望も、
全部、私が手に入れるハズだった物なんだから!」
それが、彼女の行き着いてしまった答だった。
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