過去ログ - 【オリジナル】魔導機人戦姫 第34話〜【なのかもしれない】
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25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2012/12/03(月) 20:21:55.84 ID:uc/YTnbAo
確かに、奏の言葉は禅問答とも言えるモノだった。

仮にカナデが選ばれたAで、奏が選ばれなかったBだとしても、
結果的にAは奏・ユーリエフとなり、Bはカナデ・フォーゲルクロウとなるのだ。

元が同じ細胞なのだから、
スタート地点が変わってもそれぞれに同じ経路を辿れば現在地に大きな差は出ないだろう。

同じ条件の二枚の紙があったとして、
片方がテスト用紙に片方が紙飛行機になり、その可能性が最初は五分五分であろうとも、
結果論で言えば一方がテスト用紙で一方が紙飛行機になる運命は変わらない。

それと同じように、奏がカナデ・フォーゲルクロウになっても、
カナデが奏・ユーリエフになっても、
その運命を入れ替えるだけで今と言う状況に大差はなかっただろう。

奏はカナデとして奏になったカナデを憎み、
カナデは奏としてカナデとなった奏の前に立つ。

どうあろうともそれだけは変わらないと、奏には言い切れた。

目の前にいるカナデのような闇を自分も抱えていると自覚しているのだ。

ただ、その闇を振り払ってくれる多く人達との出逢いに恵まれた。

それだけの話だ。

そして、たとえ彼女がその出逢いを拒んでも、
自分と出逢った多くの人達はきっと彼女の闇を払ってくれただろう。

そんな信頼もある。

奏「それに、立場が逆ならきっと……」

カナデ「姉さんが私を哀れんだ所で、
    私はもう……どうにもならないのよっ!」

言いかけた奏の言葉をヒステリックに遮って、
カナデは燃えさかる刃を掲げて斬り掛かって来た。


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