879: ◆jiLJfMMcjk[saga]
2013/06/10(月) 23:35:19.08 ID:s4cEiWrY0
マミ「さ、佐倉……ひゃんっ!?」ビクッ
杏子「なんだよ、大げさだな。ちょっと腹を突いただけだろ。
……にしても、だらしないねえ。もうちょっと腹筋つけたら?」ムニムニ
マミ「ちょっ、や、めっ――なにするの、もう!」バッ
杏子「……ふん。まあ、これくらいで許してやるさ。マミの頼みだしな。
安心しな。もう誰とも契約しないってんなら、別にやっちまおうなんて思わないよ」
QB「……佐倉杏子、君はそれでいいのかい?」
杏子「……まあ、あたしが助かったのもアンタのお陰だしね。
マミは魔法少女のこと、な〜んにも知らなかったみたいだし……」
マミ「う……思いっきりすれ違いしちゃってたもんね……
佐倉さんの家に遊びに行く時は、魔法関連の話題はだせなかったし……」
杏子「ああ……そういや、キュゥべえ。さっきの奴、マミのことを変な風に呼んでなかった?
えーと、なんだったっけ……」
マミ「突然変異、だったかしら? それって、たぶん魔法使いのことよね? どういうことなの?」
QB「……これは僕の推測だけど、魔法使いって言うのは魔法少女の亜種なんだと思う」
マミ「魔法少女の……?」
QB「ああ。僕らが有史以前から君たちの歴史に干渉してきたっていうのは覚えてるかい?
そうして見てきた人類の進化の過程で、あんな超自然的な力をもつような存在が発生するとはとても思えない」
QB「おそらく、魔法少女の突然変異なんだろう。基本的に魔法少女の平均寿命は短いけれど、
中には成人して、子を成すものがいなかったわけでもない。
魔力を帯びた体で妊娠すれば、胎児にその影響が出る可能性はある」
マミ「それで生まれたのが、魔法使い……?」
QB「多分ね。魔法少女と魔法使い、両者の魔法を使うプロセスは似すぎているんだ。
どっちも同じ、感情や精神のエネルギーを変換して超常現象を起こしている」
杏子「それじゃ、あたしもマミみたいな魔法が使えるの?」
QB「いや。突然変異の過程で、必要な素質は別のものになったんだろう。
君みたいに魔法少女としての素質だけしか持っていない子の方が圧倒的に多い。
もっとも、変異体――魔法使いの方は、同時に魔法少女の素質を持ってる子も多いみたいだけど」
マミ「どうして?」
QB「基本的に、魔法使いの素質は遺伝で継承されていくものだから、かな。
分化したとはいえ、魔法使いは魔法少女に近しい。だから両方の素質を持つこともよくあるんだろう。
反対に、魔法少女の素質は血筋に影響されない。するのかもしれないけど、魔法少女が出産することはほぼないからね。
だから魔法少女自体は世代を重ねることがほとんどなく、突然変異のしようがない」
杏子「しゅ、出産って……おい。おい!」バシバシ
マミ「い、痛い痛い! やめて佐倉さん! ……えーと、つまり優性遺伝子とか劣性遺伝子とか、そんな感じってこと?」
QB「正確には違うけど、ニュアンスとしてはそう受け止めてもらって構わないよ」
杏子「……にしても、聞いた話だと魔法界ってのはずいぶんでっかい組織みたいだけど、
アンタらはずっとそれに気づいてなかったわけ?」
QB「もしかしたら、魔法少女と混同していた可能性もある。
初期の頃は、それこそ二次性徴期の少女に限らず片っ端から契約していたからね」
マミ「魔法史の授業では、昔は魔法使いもこっち側に混じって生活してたって……
それを誤認してたってこと?」
QB「魔法少女の祈りや願いは、時として人類を次のステージへと導いてきたと今まで僕らは認識していた。
だけど、もしかしたらその内のいくらかは魔法使いの手によるものなのかもしれないね」
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