過去ログ - 堕女神「私を、『淫魔』にしてください」
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◆1UOAiS.xYWtC
[saga]
2012/12/18(火) 02:38:45.50 ID:w6oP1aHdo
煌びやかな城内を歩いていると、おもむろに―――何かが割れる音が聞こえた。
長い廊下に反響する、首をすくめてしまうような、鋭く澄んだ、砕けるような音。
勇者「…何だ?」
以下略
9
:
◆1UOAiS.xYWtC
[saga]
2012/12/18(火) 02:39:41.74 ID:w6oP1aHdo
サキュバスB「は……はい、大丈夫です」
勇者「…そうか、よかった」
サキュバスB「あ、あの……陛下…何故、ここに……?」
以下略
10
:
◆1UOAiS.xYWtC
[saga]
2012/12/18(火) 02:40:24.05 ID:w6oP1aHdo
サキュバスB「あの…怒らない、んですか?」
勇者「誰だってミスはあるだろ。それに花瓶を割ったからって、誰かが死ぬわけじゃない」
サキュバスB「…………」
以下略
11
:
◆1UOAiS.xYWtC
[saga]
2012/12/18(火) 02:40:57.18 ID:w6oP1aHdo
先ほど勇者が曲がった角から現れた、声の主。
勇者は、その声に、……声だけに反応して、名前を言い当てた。
そう―――振り向きも、せずに。
サキュバスA「…あなたは……なぜ、こんな所で……。それに、何故私の名を?」
以下略
12
:
◆1UOAiS.xYWtC
[saga]
2012/12/18(火) 02:41:31.96 ID:w6oP1aHdo
だめ押しの一言で、疑いを更に晴らすように仕向けてまっすぐに彼女を見る。
紫水晶のような瞳も、角も、何もかも、覚えているままの彼女の姿だ。
強いて挙げるなら、髪が『七日間』に比べてやや短いだろうか。
魅了するような眼差しも、若干抑え目となっているのもある。
以下略
13
:
◆1UOAiS.xYWtC
[saga]
2012/12/18(火) 02:42:08.15 ID:w6oP1aHdo
サキュバスA「?」
勇者「いや、なんでもない。……顔と名は知ってたんだ。そこの額縁に映って見えたんだよ」
サキュバスA「……そう、でしたか」
以下略
14
:
◆1UOAiS.xYWtC
[saga]
2012/12/18(火) 02:42:40.75 ID:w6oP1aHdo
その場を後にして、長い廊下を、一人歩く。
誰ともすれ違う事なく、時が止まったかのような、大きな窓から昼下がりの光の差し込む廊下を、ただ歩く。
ぽかぽかと暖かい陽気は、今の勇者には、素通りしてしまうように思えた。
全てを承知で、この世界へと渡った。
以下略
15
:
◆1UOAiS.xYWtC
[saga]
2012/12/18(火) 02:43:19.85 ID:w6oP1aHdo
夕食の準備が整い、大食堂へと赴く。
どこか馴染みのある香りに包まれたその食卓には、鏡のように磨かれた銀食器が並んでいる。
メイドの一人が椅子を引き、勇者を座らせる。
艶やかなクロスが敷かれた、一人には持て余すほどの大きな食卓。
以下略
16
:
◆1UOAiS.xYWtC
[saga]
2012/12/18(火) 02:44:44.91 ID:w6oP1aHdo
勇者「……?」
確かに、美味だ。
待ち望んだ瞬間であったはずなのに。
なのに。
以下略
17
:
◆1UOAiS.xYWtC
[saga]
2012/12/18(火) 02:46:02.61 ID:w6oP1aHdo
堕女神「……お口に合いましたでしょうか?」
勇者「……ああ。美味かったよ」
堕女神「恐れ入ります。……陛下、お伺いしたい事がございます」
以下略
18
:
◆1UOAiS.xYWtC
[saga]
2012/12/18(火) 02:46:59.78 ID:w6oP1aHdo
その後、一時の休みを経て、書庫へ入った勇者は圧倒された。
何という事のない扉をくぐれば、そこは、冗談のように大きな書架の迷宮だった。
いや、大きいという程度のものではない。
以下略
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