過去ログ - 木場真奈美「木場サンタ?」
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20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/12/25(火) 01:32:53.86 ID:ciVG5wjy0
「そのままの意味だよ。ただ、行くか帰るかと聞いたんだ」
「私、行くといっても……」
「もう、どこも行くところがないってことはないだろう?」

きょとんとするイヴの言葉を遮って私は続ける。

「サンタに夢を求めるのは子供だけかもしれないが、単に夢を必要としている人はたくさんいるぞ。特にアイドルの中なんかに」
「ど、どういう意味ですか〜?」
「これもそのままだよ。夢をそのまま配るんじゃないにせよ、君が配るプレゼントが夢の原動力になるかもしれないということさ」
「夢の原動力……?」
「ここに来る前、瞳子さんと会ってな。アイドルについて少し話したんだ」

どうにも理解しかねる様子のイヴに、私は自らの確信をただそのまま聞かせた。

「アイドルとしてファンに夢を届ける辛い時期も夢を捨てずにいないと、アイドルとして成功する夢は叶わないんじゃないか…… 結論だけ言ってしまえばそんな話だった――」

あくまで私の主観に過ぎないことではある。
しかし、まるで瞳子さんがこの展開を予知していたかのように思えて、私は一言言わずにはいられなかったのだ。
何しろこうして自信たっぷりに話している私も、瞳子さんとのやりとりで自らの夢を疑い、また再確認したところだったから。

「――だが本当にそうか、ちょっと揺らいできたよ。なにせ目の前にいる君が、夢も希望もあったもんじゃないって顔をしているんだから」
「あ……」

イヴがはっとした表情で顔に手を当てる。

「君にはまだ出来ることがあると思う。それは、夢を見失いがちなアイドルたちのもとへ行ってやることだ」
「まだ、私が行って、出来ること、ありますか……?」
「それは君が判断することだが……私は、出来ると思っている」


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