22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/12/25(火) 01:36:17.19 ID:ciVG5wjy0
私の腰に巻きついたまま、イヴが言う。
「あ、そうです!さっき『困ったことがあったら頼っていい』って言ってくれましたよね〜?」
「あぁ、いつでも言ってくれて構わない」
「いま、一つだけお手伝いしてもらいたいんです〜!お願いしてもいいですか〜?」
「? まぁ、私に出来ることならな」
「わぁ〜、ありがとうございます〜!それでは、いきまっしょ〜!」
「行きましょう……?」
気持ちも奮い立ったのか威勢良く声を上げ、ようやく屋上を飛び出すイヴ。
しかし私はというと、イヴがお願いしてきたと思えば、唐突に扉の向こうへ走り出す様子に当惑していた。
「ブリッツェ〜ン、カモ〜ン!」
――扉を一歩出たところで立ち止まり、大声でブリッツェンを呼ぶイヴ。
当然ここは屋上であり、ここから出発するなんて出来ようはずもない。呆気に取られながら、声をかける。
「? 待て、ここに呼んでどうす――」
ガタガタガタッ!
私が言い終わる前に、遥か階下から大きな音が響く。
私も存在を忘れかけていたが……先ほど聞いた、あの台車が段差を駆け上がるような音だ。そういえば、ブリッツェンのことも頭から抜け落ちていた。
「来ましたね〜! それじゃ、まもなく出発ですよ〜!」
まもなく出発?
ますますおかしな状況に疑問を覚えたものの……何となく、直感的にだが、嫌な予感がした。
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