23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/12/25(火) 01:39:07.88 ID:ciVG5wjy0
ガタンガタンと、音はなおも近く、大きくなって、イヴもざくざくと雪を踏みしめながら屋上へと舞い戻ってきた。
そして私の手を取り、屋上の真ん中まで引っ張ってくると、おもむろに言う。
「私が合図をしたら、いっせ〜のせ、でソリに飛び乗ってください〜! 木場サンタさん、今日はよろしくお願いします〜!」
「……おい、ちょっと待て。これが君の言う『手伝って欲しいこと』か? なぁ、言いたいことは山ほどあるがまずはこの手を離してくれないか、おい、ちょっと」
「ブリッツェンが飛び出してきたら、そのままの勢いで離陸します〜。うまく飛び乗ってくださいね〜」
……嫌な予感がいよいよ現実味を帯びてきた。
離陸とは何なのか。私の記憶ではトナカイは空を飛ぶ生き物ではなかった気がする。私が間違っているのか。
それ以前にあの異音はトナカイがソリを引いて事務所の階段を駆け上がっている音なのか。シュールすぎて想像がつかない。
「安心してください〜!木場サンタさんの分のサンタ服もあります〜!アイドルの皆さんの住所録もばっちりです〜!」
「そんな心配はしていない!もっと根本的に気にするところはないのか!?」
「え〜? ……ちょっと思い当たりませんねぇ。それじゃ、いきますよ〜!」
「おい、おい!イヴ、待て、待てと言っている!」
「いっせ〜の――」
「おぉい!落ち着け、イヴ!」
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