40:絶ゴミ27 ◆59WingzUMY[saga]
2013/01/20(日) 00:32:39.76 ID:G6oOayFk0
----------
「わっ、ティム、それは卑怯だ!」
薫が叫んだ。
「え、でも、接待プレイはするなって、さっき……」
ティムと呼ばれた少年は戸惑った。
「接待プレイは嫌だけど、負けるのも嫌だ!」
小学生の子供でもなかなかいわないようなわがままを薫は言った。
薫とティムの視線の先には、テレビモニターがあり、格闘ゲームらしき画面が
映っていた。差し合いだけなら運動神経の良い薫がやや上手いのだが、ティムは
コンボを覚えていて、一回の反撃で薫のゲージを半分ぐらい減らしてしまう。
二、三発のコンボで終わってしまう薫では勝負にならなかった。
またその一方で――
「わー、アカン、もうブルしか残ってないやんか!」
「では……いきます」
葵がなげく横で、黒髪にバンダナの少年が冷静にダーツを投げた。
それは、的の真ん中にある円形のさらに真ん中に見事に的中した。
当たると同時に、『Bullet』と書かれた表示板に一気に40点が加算され、
『Winner』の表示が新しく出現した。
「あんた、ホンマに超能力つかってないんか、ソレ!?」
「オレは普段から射撃訓練してますし、こういうは得意って言ったじゃないですか」
葵の物言いに対して、少年はやや疲れたように答えた。
「くぅ……バレットのくせにっ! もう一回や!」
「そ、それならクリケットじゃなくて、カウントアップにでも――」
ムキになる葵に対して、バレットと呼ばれた少年は必死になだめた。
「なんで今日は二人してああも当り散らしてるんだ?」
皿洗いをしながら、皆本は紫穂にたずねた。
「『ダストスパート』の二人に負けたのにショックを受けてるみたいなの」
「ああ、なんだそんなことか」
皆本は軽くため息をもらした。
「『ザ・ダストスパート』の担当にとっては『そんなこと』かもね」
178Res/206.00 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。