8:絶ゴミ007 ◆59WingzUMY[sage:saga]
2013/01/12(土) 12:47:22.82 ID:zcq42nJF0
超能力のレベル『超度』は1から7まで存在するが、最高の超度7は一部の
例外を除き日本に三人しかいない。その三人をひとまとめにしたチームが
『ザ・チルドレン』である。そして、薫は日本最高の念動能力者である。
薫は最高超度の念動能力者であると同時に、生身の身体能力も高い。
念動力を直接ぶつけたり、モノを動かしたりしなくても、生身のパンチに念動力を
加えるだけでかなりの威力になるだろう。
「サイッキック――」
走りこんだまま止まらず、そのスピードをこぶしに上乗せして薫は腕を振りかぶる。
「来たわねー……」
一方、むかえ撃つ形となった由羅は後ろを向いてかがむような姿勢になって、
体を最大限にまでひねる。
「ファーストブリッド!!」
「どっかーん!」
薫は振りかぶったこぶしを前に突き出し、由羅はひねった体を一気に逆回転させ、
そして、二人の念動能力者のパンチがぶつかり合った。
ただのパンチでは絶対にありえない轟音がひびき、超能力テスト用の
特殊強化ガラスが割れ始めた。
「うわッ!」
「す、すごい威力です!」
「大丈夫か、コレ!?」
桐壺、朧、皆本の三人はひとまずかがんで伏せた。
三層の強化ガラスが全部割れれば、超能力をもたない三人に、とてつもない
エネルギーがふりそそぐことになるのだ。下手をすれば死んでしまう。
「……どうなった?」
そして、衝撃がやんだところで三人は立ち上がって前を見た。
彼らは目を見張った。二層まで割れて見えにくくなったガラスの向こうには、
クレーターができていて、その真ん中に由羅が一人立っていたのだ。
「ゆ、由羅クン、薫クンはどこだネ!?」
桐壺が叫んだ。
由羅は得意げに前を指差して答えた。
その先には吹き飛ばされ、壁にたたきつけられてうつ伏せに倒れた薫の姿があった。
「薫、無事か!?」
皆本も叫んだ。
すると、薫はひょいと立ち上がった。
「くっそーっ! 負けた!」
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