過去ログ - にゃあ
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14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/02/19(火) 18:40:57.65 ID:RWhJArPDO
邪神「まあ……そこで、だ」

女神「私たちは考えたのよ、どうやってこの世界の争いを止めて元のウハウハアイドル生活に戻れるかを」

勇者「本音だだ漏れですね」

邪神「そういうわけで色々と考えた結果、我々は勇者に協力するという結論へと至ったのだ」

勇者「は? 私に協力?」

女神「そうよ、私たちツインゴッテスが勇者ちゃんをがっつりサポートしてあげるの」

邪神「勇者の性能はうなぎ登り、争いもすぐに止むという寸法だ。
 さあ、この契約書にサインを!」

勇者「ま、待ってよ! あなたたち、さっき武力じゃ争いは止まないみたいな事を言ってなかったっけ?」

女神「言ったわよ? ただ私たちが強化してあげるのは武力以外のことなの」

勇者「武力以外を強化って……なによ、それ?」

邪神「それは……勇者が我々と契約するまでは教えられない」

女神「でも『武力以外で、かつ血を流さずに争いを終わらせられる事が出来る力』というのは確約出来るわ」

勇者「武力以外で、血を流さずに争いを終わらせられる……?」

邪神「しかし、この手段はお前にとって長く苦しいものになるだろう。それに一度契約したら破棄は出来ない。
 お前は我々と契約したことを何度も後悔するかもしれないし、世界平和なんかほっぽりだして旅をやめたいと考え出すかもしれない」

勇者「……」

女神「だけど、これは勇者ちゃんにしか出来ないことよ。世界でただ一人、貴女にしか」

 うつむく勇者。
 じっと見つめる女神と邪神。
 やがて、勇者はおもむろに顔を上げてその唇を小さく震わせた。

勇者「……わたし、これでも悩んでたんです」

女神「……?」

勇者「わたしは皆の笑顔を守りたいから戦ってる。
 でも、魔族の人たちも同じように守りたい笑顔があるから戦っていて……そんな人たち同士で傷つけ合うのは本当に正しいことなのかなって……」

邪神「勇者……」

勇者「……さっき言ったこと、本当ですか?
 武力以外の手段で、血を流さずに争いを終結させることが出来るって。
 もし、それが本当なら……」

女神「本当なら?」

勇者「わたし、あなたたちと契約します」


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