14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/02/22(金) 15:44:10.74 ID:L62z0KCK0
体を揺すられている気がして、靄がかかった意識が徐々にだけど覚醒していく。
綾乃「歳納京子、こんなところで寝ていると風邪引くわよ」
京子「あれ、なんで綾乃が………」
寝惚け眼を擦りながら周りを見ると、綾乃以外に誰もいなかった。
結衣が勉強していたはずの机の上には紙があって『起きそうにないから、私たちは先に帰るね』と書いてあった。文字の形から結衣のだってわかったし、今は一人にしたほうがいいなっていう気遣いも感じられた。
少し寝て色々なもやもやは解消されたから、少しは動きやすくなっていた。
綾乃「べ、別にあんたが寝てるって聞いて、風邪引いたら大変だなってーって思ってきたわけじゃないんだからね!」
京子「なんだそれ、おもしろい言い方だな〜」
からかわれたって思ったのか、顔を真っ赤にしながら怒る綾乃に、少しばかり救われたなと体を起こす。
もう夕日が入り込んだ部室の中、やっぱり冷え込んでいてちょっと体が震える。
寒いからと上着を羽織って、時計を見ればそろそろ5時半になる。
京子「生徒会はもう終わったの?」
綾乃「今日は終わったわよ。それにこの部室の許可を出してるのは私なんだから、誰か残ってないかくらい確認して帰るわよ」
そう言って綾乃は先に出口に向かい、私は少しばかりまだ回転してない頭を使って鞄に物を入れてから部室を出た。
京子「うう、外は寒いな」
外に出ると頬に痛い風が当たる。体中が少しばかり冷えていることもあって、外を歩くにはなんだか辛い。
後ろで鍵の閉まる音がして、綾乃が隣に立つ。
綾乃「さ、ささ、か、帰るわよ」
京子「顔赤いな」
綾乃「う、うるさい!」
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