過去ログ - 素直じゃない二人(ゆるゆり)
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38:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/02/22(金) 16:05:19.91 ID:L62z0KCK0
京子「ん、どうかしたの綾乃?」

 歳納京子が振り返る。流れる金髪、いつもと同じ明るい笑顔。ああ、なんでこんなに幸福と痛みが一緒にやってくるだろう。でも言うことがある。

綾乃「あ、あのね。その、さ……」
京子「うん」

 勇気を出しなさい、私!
 心の中で叱咤と激励を繰り返しながら少しだけ素直になろうと頑張って、やっと出てきた私の言葉。

綾乃「再来週、なんだけど、私とどこかに、で、出かけない?」

 絞り出して、やっと言えたその言葉。もう恥ずかしさとちょっとの後悔があって、もう顔を下に向けて返事を待つくらいしかできない。なんでこんなに不安になるのか全然わからなかったけど、少しの間だけ素直になったのだから自分自身には表彰状をあげたくなった。
 長い沈黙、本当に何万何千分にも思えるくらいに心臓が高鳴って、あまりの長さに諦めようと顔を上げて。

京子「いいよ。どこに行こうか?」

 その返事に力が抜けてしまった。ここまでできるなんて思ってなかったから、緊張感が全部虚脱感に変わってしまった。
 そんなよくわからない言い訳と興奮を交えながら、どこに行こうかなんて考えてもいなかったとおぼろげに呟いて、歳納京子が笑う。

京子「なんだよ〜、綾乃から誘ってきたんだからな。だから綾乃が行く場所決めるんだぞ〜」
綾乃「い、一緒に考えればいいでしょ!」
京子「ふっふっふ、綾乃が考えるデートプランコースなんて、なかなかに面白そうじゃないか〜」




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