932:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/08/05(月) 14:40:57.09 ID:868/ISGe0
 女子8番・柏原茉沙美 
 「美里ちゃんも呼んでもいいよ、ちなみにこれ最初に言い始めたのはかりん。 
  喬ちゃんは頭が良くて可愛らしい子、誰とでも話ができる良い子。 
  何で須藤君みたいな人と付き合ってるのかわからない」 
  
933:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/08/05(月) 19:51:39.50 ID:868/ISGe0
 創立50年を超えた春日宮中学校では、部活動が盛んである。 
 特に運動部は、全国大会まで出場する者も出るほどの、ごく普通の公立中学とは思えない成績を残してきている。 
 春日宮中学校で最も有名なのは、男子テニス部だろう。 
 特に、あるダブルスペアは、朝練が7時半から始まるにもかかわらず、たくさんの見学者がテニスコートの周りに戯れている。 
  
934:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/08/05(月) 19:52:07.96 ID:868/ISGe0
 馨の声を遮って、派手な音が響いた。 
 見ると、テニスコートの横、学校の外にボールが飛び出さないように高く張られた金網フェンスが小刻みに揺れていた。 
 フェンスにぶつかり、急に失速したソフトボールが、テニスコートに落ちた。 
  
 「おーい!! 
935:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/05(月) 23:52:13.15 ID:+v/w0MO9o
 >>928 
 どういう意味なんだ? 
  
 もう次スレかな? 
936:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/06(火) 00:26:52.11 ID:8xn3YkS7o
 荒らしにも慣れてきて早くしないと埋めるぞ、と急かしてるように見えてきた 
  
 そろそろ次スレだけど1の最終レスが>>815で1ヶ月過ぎてるから生存報告も欲しいな 
937:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/08/06(火) 06:13:11.61 ID:D/J1TKXp0
 あたしたちはみんな仲良し。 
  
 プログラムなんて、成り立つはずがない。 
  
 ◆ 
938:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/08/06(火) 06:14:06.24 ID:D/J1TKXp0
 ”殺し合い”――その言葉が、ずしんとかおるに圧し掛かる。 
  
 そんな、たった6人の仲良し同士なのに…そうだよ、できるわけないよ。 
 みんな、いい子だもん、そんな酷いこと、できるわけない…よね? 
  
939:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/08/06(火) 06:14:35.36 ID:D/J1TKXp0
 「勝手に席を立つんじゃないよ!!今度やったら、こんなモンじゃ済まないからね!!」 
  
 龍之介のもとに駆け寄ろうと腰を上げていた晶子が、虎崎の怒声に身を硬直させた。 
 かおるは身が竦んで動くことすらできず、ただ苦しそうに咳込む龍之介と、「大丈夫か」と声を掛けて背中を摩る千晴を見ていることしかできなかった。 
  
940:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/08/06(火) 06:15:08.14 ID:D/J1TKXp0
 青春海立運動公園――かおるは、何度か訪れたことがあった。春は桜、秋は紅葉が美しいことで有名な場所であり、家族と来たこともあれば、美術部仲間の千晴とスケッチに来たこともあった。そんな場所で、プログラムを行うだなんて。 
  
 「プログラム中、誰かが死亡する毎にこちらから放送を行う。その時に、禁止エリアというものを発表する。禁止エリアとは、立ち入りを禁止するエリアのことだ。 
 それに関係するのが皆に装着してもらっている首輪だが、これは皆の居場所や生死をモニターするものである。禁止エリアに立ち入った場合、こちらから首輪に電波を送る。電波を受信した首輪は、1分間警告音を発した後爆発するので、禁止エリアには立ち入らないように。また、警告音が鳴った場合には、1分以内に禁止エリア外に出るように。 
 それと、無理に引っ張っても爆発するからあまり触らないように、櫻田」 
941:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/08/06(火) 06:16:04.87 ID:D/J1TKXp0
 「泣き事言ってんじゃないよ!!世の中、嫌なことを避けて進めるようにはできてないんだよッ!!」 
  
 虎崎の怒号が飛び、かおるはびくっと体を震わせた。萌の嗚咽が一瞬止まったが、先程よりもより大きな声で泣きじゃくり始めた。 
 そのことに苛立ったらしい虎崎が、大きな足音を立てて萌の横に立ち、萌のふんわりとした栗色の髪を鷲掴んだ。萌が「いやぁッ!!」と甲高い悲鳴を上げた。 
  
942:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/08/06(火) 06:16:36.22 ID:D/J1TKXp0
 千晴は渡部からデイパックを受け取ると、クラスメイトたちの方へ向き直った。一人ひとりの顔を順番に見遣り、小さく笑んだ。 
  
 「俺は、みんなを信じてる…だから、みんなも俺を信じて」 
  
 千晴はそう言うと、まるで毎日の下校時のような足取りで教室を出て行った。 
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