123:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/24(日) 01:33:27.46 ID:7LnCOhGJ0
「さぁ、帰ろう、雪歩」
プロデューサーが、努めて明るく雪歩に声をかけた。
雪歩は、まだその場を動けずにいた。
放心状態の雪歩を前に、真はかけるべき言葉が見つからなかった。
124:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/24(日) 01:36:07.35 ID:7LnCOhGJ0
「ミキ、知ってるよ。
プロデューサーから聞いてたもん、雪歩の頑張りっぷりを。
それに、いつまでも残念がっててもしょうがないし、また――」
「自分は途中で逃げたくせに、偉そうな事言うなよ!!」
125:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/03/24(日) 01:38:31.10 ID:rBQP5l7uO
亜美も真美もイタズラはしても鉛筆のカス入れるなんてイジメじみたことしないだろ
126:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/24(日) 01:39:05.26 ID:7LnCOhGJ0
「もうたくさんだ!!」
真は怒鳴った。
「今分かったよ、アイドルなんてどうせ美希みたいな子にできるようなことじゃないって!
こんな子のために、雪歩はどれだけ――!!」
127:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/24(日) 01:41:56.74 ID:7LnCOhGJ0
「家まで送っていかなくて良いのか?」
駐車場の外で、プロデューサーは真に聞いた。
「えぇ、大丈夫です。雪歩を家まで送ってあげて下さい。
ボクん家、雪歩の家とは方向が違いますし」
128:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/24(日) 01:42:57.75 ID:7LnCOhGJ0
その後の事は、良く覚えていない。
しきりに他愛の無い話題で盛り上げ、プロデューサーが自分の気を逸らそうとしてくれていたのは何となく覚えている。
気づいた時には、雪歩は停車した車の中にいた。
おそらく、事務所の駐車場だろう。
129:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/03/24(日) 01:43:07.95 ID:1jmKxVg5o
何かPに重病フラグが……
130:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/24(日) 01:44:10.05 ID:7LnCOhGJ0
事務所に戻ったまま、帰っていないのだろうか。
雪歩は車を出た。
ふと、赤く点滅した光が目に入った。
良く見ると、たるき亭ビルの入り口の前に人だかりができている。
131:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/24(日) 01:45:15.55 ID:7LnCOhGJ0
救急車のパトランプが回っている。
聞こえてくるのは、誰かが無線か何かで連絡を取り合う声、野次馬の喧騒。
そして、小鳥の泣き叫ぶ声だった。
何が起きたのか、分からない。
132:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/24(日) 01:46:21.53 ID:7LnCOhGJ0
小鳥からの連絡を受け、律子は出張先から直帰する電車を降り、タクシーに飛び乗った。
とても悠長に電車を待っていられるような心境ではなかった。
車は環八通りを南下し、下丸子駅前の交差点を左折した。
「あと10分くらいで着きますよ」
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