46:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/23(土) 22:22:01.77 ID:sFFUNv8Z0
「あれっ、何で他の人達が使ってるの? 律子、場所合ってるよね?」
さん付けで呼びなさい、と美希に注意するのも忘れ、律子はジュピター三人の顔を一人一人順番に見た。
金の短髪で長身の男は伊集院北斗、反対に小柄で幼い顔をした少年は御手洗翔太。
そして、律子達から見て一番奥にいた青年が、彼らのリーダーである天ヶ瀬冬馬だ。
冬馬の顔には、練習を邪魔された事に対する怒りが露骨に表れていた。
管理室に確認すると、どうやら管理人の手違いで被ってしまったのだという。
責任者がやってきて、765プロと961プロの双方に謝っていたが、既にそれで収まる事態ではなくなっていた。
先に声をかけてきたのは北斗だった。
響と貴音に見覚えがあるらしく、馴れ馴れしく彼女達に話しかけてくる。
「あれ、ひょっとして君達、響ちゃんと貴音ちゃんかい?」
面識の無い男から急に名前で呼ばれ、二人は思わず身構えた。
「何で自分達の名前を知ってるんだ?」
少したじろぎながら、響は北斗に聞いた。
「黒井社長から聞いたことがあるんだ。
961プロの候補生採用オーディションをすっぽかした子が二人もいるってね。
見た目の特徴からまさかと思ったけど、こんなにかわいいエンジェルちゃん達だったとは」
「へー、961プロって候補生になるのにもオーディションあるんだ」
美希が妙な事に感心する横で、響は北斗に言い返した。
「すっぽかしたんじゃないぞ! 自分も貴音も、ちょっと時間に遅れちゃっただけさー!」
「どのみち、961に受かるのは無理だったろうぜ」
部屋の奥から、冬馬がゆっくりとこちらに歩きながら言った。
「時間も守れねぇようなヤツが、この業界で成功しようなんざ甘いんだよ」
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