過去ログ - 美希・雪歩「レディー!」
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53:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/23(土) 22:36:29.29 ID:sFFUNv8Z0
「良くやったぞ、美希! あの連中の呆気に取られた顔ときたら、もう最高だったさー」
 帰りの車内で、響は大声で笑いながら美希の肩を叩いた。
 美希も誇らしげな笑顔を浮かべつつ、胸を張っている。

「美希の飲み込みの早さは真、目を見張るものがあります。
以下略



54:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/03/23(土) 22:37:23.09 ID:aTLDDD3Qo
美希は天才で凄いなぁ
他は凡人でしょぼいなぁ


55:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/23(土) 22:40:46.98 ID:sFFUNv8Z0
 美希が765プロに来て三週間が経とうとしていたある日、律子が美希を呼び出した。
「あなたにも、そろそろオーディション受けてもらおうと思ってね」

「どんな番組?」
「TBKの夜にやってる歌番組よ。『私の音楽』っていう、23時前の5分枠のやつ」
以下略



56:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/23(土) 22:42:06.97 ID:sFFUNv8Z0
 TBKのオーディションには、雪歩が付き添った。
 後部座席に座った美希は、しきりに助手席を叩き、雪歩に『Relations』を何度もリクエストした。
 その度に、雪歩がオーディオを操作し、車内で『Relations』をリピートさせる。

「じゃあねなんて いーわないーでー またねーていーってー」
以下略



57:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/23(土) 22:43:50.01 ID:sFFUNv8Z0
 雪歩の目には、オーディション会場で踊る美希の姿が輝いてうつった。
 いつか電車の中で見た、あのまぶしさだ。

 ライトに照らされた金髪が華麗に舞う会場に、華のある歌声が響く。
 審査員達の誰もが身を乗り出し、突如として現れた逸材を食い入るように見ていた。
以下略



58:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/23(土) 22:46:20.54 ID:sFFUNv8Z0
 その夜、765プロで祝勝会が開かれた。
 アイドル全員が集まって、一斉に美希へのお祝いの言葉を投げかける。
 好物であるおにぎりとイチゴババロアにも囲まれ、美希はご満悦だ。

「オフの人集まって、って声を掛けて全員が集まっちゃう辺り、少し物悲しいですけどね」
以下略



59:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/23(土) 22:49:12.56 ID:sFFUNv8Z0
【4】

 事務所のデスクで、律子は頭を悩ませていた。悩みの原因は美希だ。

 アイドルの人数が増えたことを受け、律子とプロデューサーはメインでプロデュースするアイドルをお互いに分担することにした。
以下略



60:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/23(土) 22:51:03.39 ID:sFFUNv8Z0
 以前、自身が不真面目である旨を公言した通り、美希が積極的にレッスンに打ち込むことは少なかった。
 その姿勢は、オーディションを勝っていく度に顕著になり、ひどい時は無断でレッスンを欠席することさえあった。
 その理由を問い質すと、美希は決まってカモ先生なる人物に会うためだと言う。
 どういう教育を彼女にすれば良いのか、律子もカモ先生に会って教えを乞いたいと思った。

以下略



61:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/23(土) 22:53:08.57 ID:sFFUNv8Z0
 この日、レッスンスタジオには真と響、貴音、雪歩が来ていた。
 本当は美希も来る予定なのだが、集合時間はとっくに過ぎている。
 響が美希の携帯に電話しても、繋がらない。

「―――まぁまぁ、なんくるないさー! さぁ、練習始めようよ!」
以下略



62:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/23(土) 22:54:50.03 ID:sFFUNv8Z0
「皆、ごめんなさいなの。今、ミキも準備するから、ちょっと待っててね」
 美希はそう言ってバッグから靴を取り出すと、いそいそと靴を履き替え靴紐を結びはじめた。

「お疲れ様、美希! また例の“カモ先生”の所?」
 真は明るく美希に問いかけた。
以下略



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