7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/23(土) 20:56:03.70 ID:sFFUNv8Z0
「だってミキ――あっ、ミキっていうんだけどね?
ミキ、あまりお兄さん達みたいな人って好みじゃないもん。
タバコ臭いし、服も顔も何か汚いし、ちょっと一緒に歩きたくないって思うな。
だから、携帯返して」
歯に衣着せぬ物言いで、ミキと名乗る少女は男達をバッサリと切り捨てた。
あまりの言い草に、男達はしばし呆然としていたが、やがて一人が激昂し少女に掴みかかった。
「なめてんのか、このクソガキ!」
「ヤ! ちょっと、離してよ!」
「いい加減にしろ!」
男達が少女に乱暴する様子を見るに見かねて、乗客の一人が声を上げた。
男達は咄嗟にその乗客の方を睨んだが、その一声に端を発し、周囲から次々と男達を非難する声が上がった。
「そうよ、嫌がってるじゃない!」
「自分達の方からけしかけといて、何様のつもりだ!」
「その子だけじゃない、皆も迷惑してるんだぞ!」
まさか、さっきまで傍観していただけの連中にここまで言われるとは。
一人二人ならまだしも、同じ車両にいたほぼ全ての乗客が一斉に少女に味方し、男達を取り巻いた。
予想外の展開に、男達は途端に戦意を喪失した。
ちょうど、電車は田町に着くところだった。
扉が開くや否や、男達は少女の携帯を乱暴に投げ捨てると、逃げるように電車から降りて去って行った。
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